↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブレイブリバース!~二人で魔王倒せるの?会社員なゲーマー勇者と器用貧乏な吟遊詩人が、データ通りじゃないRPG異世界(101周目)を独自ルートで攻略した話~  作者: 鳴海なのか
第1章 初めての街、初めての仲間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/174

第31話「とにかく、魔術の威力を上げたいのです(1)」


 引き続き、エイバス近くの森の中。

 他の冒険者も魔物も寄り付かない開けたエリア。


「いよいよ本題いくか」

「だね!」


 俺とテオは、ほど良い大きさの切り株にそれぞれ腰を据える。

 1週間後のダンジョン再戦に向け、【光魔術】の強化方法を考え始めた。




 さて、魔術の威力を上げるには、たくさんの方法がある。

 ゲームにおける定番は、以下の4つだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1、自身の『LV』を上げ、魔攻をアップ。

2、魔術の『スキルLV』を上げる。

3、威力アップ効果を持つ『武器』等に頼る。

4、より強い威力の『術式』を使う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 それとなくテオに確認したところ、これらの方法はこの世界(リバース)でも共通らしい。




「……1と2は、今回却下だな」

「俺もそー思う!」


 手元の紙にメモをしながらつぶやくと、間髪入れずにテオも同意した。



 1つめは、自身の『LV』を上げ、魔術攻撃力をアップすること。

 だが(勇者)のLVを上げると、さらにボスまで強化される可能性がある。

 スキル【魔王の援護】の仕組みが読めない以上、今回は避けておきたい。


 2つめは、【光魔術】の『スキルLV』を上げること。

 長期的には有効な方法だと思う。

 だけど熟練値を貯めるには、1週間だけじゃ時間が足りない。




「……次は3か」


 魔術の威力を上げられる武器・魔導具などは、ゲーム内だと多く存在した。


「エイバスの街だと、魔術攻撃強化系の武器とかってどんなの買えるんだ?」


 俺がたずねると、テオは難しい顔になった。


「ん~……正直、大したものは売ってないと思う」

「なんで?」

「ほら、魔王が現れるまで平和な時代がずっと続いてたじゃん? エイバス辺りの魔物はそんなに強くないし、しかも拠点にしてる冒険者も少ないからさ……」

「売れないんじゃ、取り扱う店も少ないよな」

「強力な武器が欲しいなら、強い魔物が出る街の武器屋がいいよ。そういうとこで戦う冒険者は良い武器を惜しみなく買うから、品揃えもすごいんだよねー。ま、そのぶん値段も張るけどさ!」

「なるほど……」


 確かにゲームでも、魔王城に近づけば近づくほど強力な武器を売っていた。

 あれも需要と供給の問題があったのかもな。


「ってことは3も難しいか……じゃ、4を試すしかないな」

「だねっ!」




 4つめは、より強い威力の『術式』を使うこと。


 現状、俺が使える攻撃魔術は『光球(ライトオーブ)』のみ。

 ゲームと違い、この世界(リバース)の魔術はイメージを固めないと発動できない。

 この仕様に慣れるため、あえて俺は『光球(ライトオーブ)』の練習だけをほぼ毎日続けてきた。


 攻略サイトには、強力な術式も多数載っている。

 だが、俺のMPは正直なところ、最強クラスの術式を唱えるには心もとない。

 この間のテオの【魔術合成】の大爆発もあったしな。

 いきなり冒険するより、できる範囲を少しずつ広げたほうが安全だろう。


 とはいえ威力がある程度はないと、そもそもボスに通用しないし……。


 ……つまり、選べる選択肢は、自然と限られてくるというわけだ。




「まずは『(アロー)系』を試すつもりだ。単体攻撃の魔術の基本だから、これさえ出来ればステップアップしやすい気がするんだよ」


 魔力を鋭い矢の形に固めて具現化する『(アロー)系』。

 攻撃特化の術式で、(オーブ)系より威力は高い。

 だが今の俺の魔攻では、小鬼の洞穴のボス(ゴブリンリーダー)に通用するほど威力は出ない。


 俺の狙いはあくまで、そこから派生する強力な術式だ。

 (アロー)系の派生には、一回り大きい強化版術式の『投槍ジャベリン系』をはじめ、伝説の武器・空想の動物等をモチーフにした術式がたくさんある。


 そのためにも、まずは『アロー系』を習得しないとな。




「いいじゃん!! 1週間しかないし、単体攻撃に絞るのはありだと思う!」


 テオもすぐに賛成してくれたってことは、方向性は間違ってないだろう。

 早速、(アロー)系の【光魔術】を試してみるか。





 ペンと紙は、いったん【収納(アイテムボックス)】に放り込んだ。


 ゲームでの(アロー)系術式の動き(モーション)とエフェクトを頭に浮かべる。

 自分が弓と矢を持っているところを強く想像していく。


 イメージをしっかり固めたところで、おもむろに詠唱を始めた。



「……光よ集え…………そして……」



 詠唱に導かれるよう、俺の手に、白く細身な光の弓矢が現れた。


 少し遠くに生えた木に狙いをつける。

 矢をつがえ、弓の弦をゆっくりと引く。

 その動きに合わせるように、徐々に輝きが増していく光の矢。


 右手を引いて引いて、これ以上は無理だという段階まで引き絞る。



 今だ、と思ったその瞬間。

 俺は叫び、魔力の矢を放った!



「貫け! 光矢(ライトアロー)





 ――ヒョウッ!





 白く輝く光の矢が一直線に飛んでいき、木の幹へと突き刺さる。

 そして、パッと散るように消えた。



「おっし!」


 俺が喜びの声をあげると、テオが嬉しそうに駆け寄ってきた。


「決まったなっ」

「ああ! じゃ次は……投槍(ジャベリン)系でも試してみるか!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


ランキングサイトに参加中です。
もしこの作品が気に入ったら、クリックお願いします!
小説家になろう 勝手にランキング
(投票は、1日1回までカウント)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。