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第288話 ゴブリンキングの王冠のオークション

「それでは続きまして本日の目玉の一つの紹介です。その一品はダンジョンボスを倒した際のドロップアイテムでその輝きは本物! 散りばめられた宝石の価値は間違い無し! その名もゴブリンキングの王冠です!」

 司会のバイヤーさんがそう言い終わるタイミングでシェルジュさんがゴブリンキングの王冠を載せたケースを壇上に運んでテーブルの上に置いた。

 テーブルの上に置かれた王冠を見てオークション参加者は「おぉ」と声を漏らし、手前の席に座っている者たちからは「バラして売ったとしても良い値になるな」や「一体幾らスタートになるんだ?」など色々な意見が聞こえて来た。


「皆様このゴブリンキングの王冠を見て貰った所でこの商品の詳細について説明します。王冠自体は何とあの最高の金属の一つオリハルコンで出来ており更に周りに散りばめられた宝石は両サイドにルビーにサファイアにエメラルドにトパーズそしてアメジストと色鮮やかに嵌められており、中央にはダイアモンドがしっかりとした存在感を放っております。そして何とこの王冠には知力上昇のエンチャントも施されております。そんな逸品が二百万シアからのスタートです!」

 バイヤーさんがそう言うや否や直ぐに「二百三十」「二百四十」「二百五十」と一気に値段が釣り上がり、バイヤーさんが言っていた買取価格を超えた。

 その後も値段は釣り上がる一方で遂に三百万シアになり、そして最後の一押しと「四百五十」の宣言と共に追随する者が現れず四百五十万シアでの落札が決定した。

 俺は一足先にシェルジュさんにさっきとはまた別の部屋に通され、その直ぐ後に落札した人がオークションのスタッフに連れられてやって来た。

「コルトーニ様落札おめでとうございます。それで四百五十万シアのお支払いですがギルドカードで宜しいですか?」

 シェルジュさんは一言お祝いの言葉を述べてから直ぐに落札者であるコルトーニと言う名前のおっさんに支払い方法の確認をした。

「あぁギルドカードで頼む」

 コルトーニは俺の事は眼中に無いのかこっちに見向きもしないで懐からギルドカードを取り出してシェルジュさんに手渡した。

「それではユーマ様もギルドカードを」

 俺はシェルジュさんにそう言われてポケットに手を入れてから無限収納(アイテムボックス)の中にあるギルドカードを取り出してシェルジュさんに渡した。

 このタイミングでやっと俺の存在に気がついたようでコルトーニは俺の顔を見て「えっ若」と声を漏らした。

 どうやら俺が出品者だと思って無かった上に出品者はもっと上の年齢だと思っていたようだ。

 そんな事を考えてる間にシェルジュさんが「取引が終わりましたのでご確認ください」と言ってギルドカード専用の機械の取引画面を表示して見せて来た。

 確かに俺のカードには四百五十万シアが入金されておりコルトーニも問題が無いようで頷いていた。

 これで取引は成立したのでコルトーニと俺は部屋を出てコルトーニはオークション会場の壇上まで行き商品をバイヤーさんから受け取っていた。



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