第280話 魔石の買取価格を知る
「待たせ……ちまったな、取り敢えず魔石の鑑定が終わったから確認してもらえるか?」
姫姉の膝枕で寝ていた俺を見て一瞬ギードさんの言葉が止まったが敢えてスルーする事にした様で、そのまま残りの言葉を紡ぎ俺たちに値段の確認をする様に求めて来た。
俺は名残惜しいが姫姉の膝枕から起き上がり「分かりました」と何事もなかったかの様に返してギードさんの案内で魔石が並べられているテーブルに姫姉たちと移動した。
テーブルの上に所狭しと並べられた魔石を前にギードさんが口を開いた。
「それじゃ確認して貰うぞ、まず最下級の魔石だが1個十シアで236個で二千三百六十シア。で次に下級の魔石1個20シアでそれが26個で五百二十シア。そしてここからが本題だがゴブリンジェネラルの魔石がダンジョン産で純度も申し分無しなんで十万シア、ゴブリンキングが五十万シア、オークジェネラルも五十万シア、そして最後にオークキングが百万シアだ。コレでどうだ?」
ギードさんは難しそうな顔をしながらそう言って締め括った。
俺としては結構な額だなぁなんて思っていると横からメルリアさんが怪訝な顔で口を挟んで来た。
「失礼ですがそれは最低価格に色を付けた程度の額では? オークションに出せばその倍以上は容易に超えると思われますが?」
メルリアさんのその言葉にギードさんは更に難しい顔になって項垂れた後、ゆっくりと口を開いた。
「俺もそれは分かっているんだが金が無いんだよ。そもそもココに物を売りに来る兵士共はそんなに来ないし、買取実績がそんなに高く無いから予算もそんなに配分されて無いなか今出せる精一杯の額がこれなんだよ」
ギードさんの悲痛な言葉にどこも大変なんだなと思っているとメルリアさんが首を傾げた。
「予算が足りないなら申請を出せば良いのでは? 確か何処の部署であろうと規定予算を超える支出が必要な事だと認定される場合は追加の予算が降りるはずですが」
メルリアさんのその言葉にギードさんは頭の上に?を浮かべていたが何かを思い出したのか「もしかしてアレか!」と言い残して何処かに走り去って行った。
少ししてギードさんが1枚の書類を片手に戻って来てメルリアさんに「コレの事か?」と質問をした。
メルリアさんはその書類を見て「コレですね」と返し、更に続けて書類の必要事項の書き方を教え始めた。
コレは少し時間が掛かるかなと俺はそう判断して時間を潰せる物が無いか無限収納に手を突っ込んだ。




