魍魎戦記:NOBUNA
――魍魎戦記NOBUNA。
戦国時代より遥か昔、強大な力を生まれ持った神の子が居た。
その力を恐れた魍魎の神々によって、生まれて直ぐに身体を奪われ、後天的なヒルコとなって死に体となった彼女は、憐れんだ母の手によって下界に流された。
彼女は老技術者に拾われて一命を取り留め、傀儡の身体を与えられて育てられた。
十数年後、彼女は生存を知った魍魎たちに襲われ、本当の身体を取り戻す旅に出る。
彼女の身体を持つ魍魎八神将との戦い。
数多の出会いと別れ、戦いの果てに、魍魎に心まで支配された父を追い詰めるが、未来へと逃げられてしまう。
それを追って彼女は時を超え、戦国時代へ…。
と言うのがプレストーリーである。
本編の戦国時代では、前世での彼女の双子の姉が、宿敵にして最強の敵として立ちはだかる。
姉は母の胎内で彼女に全ての力を奪われたせいで死に生まれたが、彼女の身体を力ごと奪った魍魎八神将に寄生されることで九死に一生を得ている。
その後、八神将の一人を喰らい、彼女の身体の二カ所を持つ最強のライバルとして、プレストーリーから本編まで死闘を繰り広げる。
奪われた身体の部位とは、直接的・間接的に人体のエネルギーを引き出すポイントのこと。
魍魎戦記NOBUNAの主人公信那は、その内最も大きな力を持つと言われる丹田(下腹部)と心臓を奪われた状態で始まる。
それでは、【リアライザー】としての彼女はどうなのか?
【リアライザー】は強い【思い】が足りないと生まれない。
つまり、作中で最もファンに影響を与えた状態に大きく左右される。
そのため、完結作品であっても、最強の状態を前提として【リアライズ】されることは滅多に無い。
シリーズものなら尚更だ。
結果、彼女は本来の力と作られた身体という、最も代表的な状態……即ち、作中の初期段階で【リアライズ】されていた。
それでは彼女は弱いのか?
否。
人間の肉体ではなく、生命の原理から生み出される力の設定は、その細部が偶然にも人類の知り得ない物理法則に沿っていた。
故に、彼女は自らの生命エネルギーを以て幾つもの力を発揮する、本物の超人となった。
当然、彼女を保有した組織は、彼女の解析を試みた。
原作の理論は、技術的な問題で、数千年単位で再現が不可能なことが早々に判明した。
代わりに様々な非人道的な研究が行われた。
手足を切断されたことも一度や二度では無い。
繋げれば自らの力で傷痕も無くなるが、失って再生できる訳では無い。
遺伝子をコピーしたクローンには一切の力が無い。
クローンの心臓や下腹部を彼女に移植しようとしても適合しない。
作り物の心臓や下腹部を研究しても何も分からず、再現もできず、分解すれば彼女が死んでやり直しが利かない。
だから彼女は殺されずに済んだ。
だから彼女は死んでも奪われても惜しくない便利な駒として使われている。
だから彼女は…。




