2 かなた
『さて。仕事柄色々役職をやってるわけだが、双子惑星に関しては顔出しもしている』
以前に3人で見てルイが身悶えしたやつだ。
『アレの反響が凄くてね。ちょっと大人の色気を出しすぎたようだ』
流し目でフッと小さく笑った所で、思わずルイが通信を遮断した。
直に通信が戻る。
『・・・冗談だ。話の途中にやめなさいルイ』
「つい」
『で、その反響がこの空域で治まらなくて、フロンティアの方から調停者が来てしまったんだ』
「フロンティア?」
『宇宙開拓の最先端のエリアの人達だ。因みに彼らは、この空域はエリア2と呼んでいる。太陽系が1で、トランジットから先の星間航路1000光年辺りにエリア3。7000光年先にエリア4とあるそうだ。フロンティアはもっと先で、星間航路を開拓して今も進んでいるという』
宇宙炉をもってしも20年の道乗りだ。
『空間移動的なワープができるそうだ。星間航路の座標設定や条件はあるらしいが、現在地から目的地がものの数秒らしい。見たことの無い船と服装で言葉も少し違っていたが通訳システムで何とかなる範囲で良かった』
「世界は、銀河は、本当に広がっている」
ガブリエルだけは感動していた。
「・・・父さんがいつになく感動したのはわかったよ。それで?」
父さん発言に、目を丸くして画面とルイを交互に見るガブリエルとシシン。
『そうだったな。調停裁判所に引きずり出した帝国と連合双方の前で、彼らはこういう計画を提案して着工したんだ。ルイ、データ』
「はい」
ルイは手早く、違うツールを開く。
送られてきたのはた3次元ホログラムの双子惑星の空域図。
オトホシが本来の空域から移動し別の場所に止まる。。
『ここは資源の何も無い三方を航行不可能領域に囲まれた行き止まりになっているが、中小型船なら通れる脇航路が開いている。トランジット方面に抜けて星間航路に接続には問題ない。ここに、オトホシを移動させる計画だ。3ヶ月ほど移動と座標を安定が完了する』
シオは少しめまいがしてきた。
「なんだか、むちゃくちゃ大事になってませんか?」
『惑星ひとつふっとばすのも十分むちゃくちゃの中に含まれているんだよ。この位置なら、こちらとも行き来がしやすい、どうかな』
人口天体トランジットから惑星ジエルまでは10光年。
「おまかせします」
『わかった。気がついてると思うが、ルビールビィのファーム団の家族含めて約300人の移転先もオトホシだからよろしくね』
そう通信は終わった。
「・・・そうなるらしい。凄いな、特に何もしてないのに決まっていく」
エホシを爆破しただけ。
「何かを成そうとしなくてもいいんじゃないですか?そういう巡り合わせです」
「巡り合わせかぁ」
シシンの言葉をシオは反芻してソファに深く沈んだのだった。




