10 たんじょうび
―――09:00―――
「九曜、惑星オリビアの到着時間は?」
『到着時間は本日4月10日22:00です』
「宇宙港と滞在先」
『惑星オリビアの宇宙港は2つ。国営船専用衛星カトレアと民間船用衛星ジャスミンです。シュガーソルト号はジャスミンに入港します。惑星オリビアは検疫のため惑星に降りることはできません。滞在は国営衛星ホテルニューオリビア』
「・・・今日4月10日なんだね。知らなかった」
日付を認識できていないのも無理はない。
変わらない環境に、柵のない自由な立場は日付を余計に忘れさせる。
「ということは、明日はお祝いだなルイ」
「お祝い?」
なんのことかと首を傾げるユージンに、ルイはシオと肩を組む。
「シオくんと同じ25歳になります」
「あ、誕生日?ルイ明日なんだね。シオは先月そういえばなんかお祝いしたね、何日か忘れたけど」
ユージンは記念日を覚えないタイプらしい。
「シオくんは3月1日」
「ユージンは12月11日が誕生日だったな」
居候中にお祝いに参加したので、記念日は忘れないタイプのシオはしっかり覚えている。
「・・・報告」
ユージンは手を挙げてる。
けして分が悪い気がして話題を逸らしたわけではない。
「設備の方の点検したんだけど、循環浄水のフィルター交換とFAIRYのクリーニング月イチでしたほうがいいから、太陽系に入る前のセイレンかエスカでメンテナンスしたほうがいいと思う」
「ルイ、手配は任せた」
「了解」
了承すると、ルイは手を挙げる。
「報告。次のオリビアは知っての通りレーションの種類が多い。向こうで出回ってない物もあるみたいだから、良さそうなのあれば言うようにして欲しい」
「では、オリビアには3泊の予定だ。到着までに、備品の確認しておくこと」
「シオの報告は?」
「明日は、ルイの誕生日だ」
「それ有りなの」
「九曜、到着2時間前に館内放送頼む」
『かしこまりました』
トラブルもなく衛星ジャスミンに降り立ち、翌日は誕生日会を開催したのだった。




