9 めざすところ
――09:00――
惑星オリビアは〈千光年の食糧庫〉と言う一貫したプロパガンダで建国以来宇宙シェアを伸ばしている。
地球原産の植物が根付いて発展した惑星で、惑星規模で食糧の生産加工し、更には国営星間輸送船団も保有し、他惑星、衛星での食糧シェアを増やすことで存在感を示しているのだ。
「・・・と、あの向こうのスーパーでもよく見た原産地オリビアはこの惑星オリビアの事。ボクも輸送会社で見たことあるけど、最大級の貨物船と蜂みたいな護衛艦が船団作ってるからスゴイ迫力だよ・・・以上です」
ユージンは先の惑星の報告をした。
「エホシに関する報告です。今までちょっと放置していた通信メールを開いたところ『双子惑星の怨念』という星間都市伝説が、オカルトチャンネル5の5分ドラマが公開されて波紋が大規模に広がってます」
ルイはイヤそうな顔で続ける。
「双子惑星住民星間移民団が大銀河帝国とステラ惑星連合の空域開示を銀河裁判所と宇宙保安局に求めている・・・動画再生」
それはインタビューを受けている双子惑星住民星間移民団代表の姿。
代表・ニューミヤ氏のテロップがある。
『我が故郷の一対エホシは元はステラ惑星連合であったのにもかかわらず、大銀河帝国の惑星砲の事故で失い移住をしました。しかし、今の空域図をご覧ください。この空域が大銀河帝国になっているのは何故か。双方の国にお伺いしたいのです』
俳優にも引けを取らない、深紅の薔薇が似合いそうな、憂いを帯びた大人の色気が画面から滲んでくるようだ。
内容よりもその存在に取材が殺到してるらしい。
「まさにルイパパってかんじだねぇ」
「見てこの鳥肌。キャラ違うだろこのじじい」
「・・・お前もこういうとこあるぞ」
自覚はあるのか、ルイは顔を両手で覆った。
「ニューミヤのおじさんに協力を頼んだのは俺だ」
仕掛け人は側にいた。
「オトホシの独立惑星を目指す為に、両方の国には手を引いてもらって、この何の資源もない双方の辺境空域をなんとか切り取り出来ないかって頼んだ。結果そうなってるみたいだな」
「オトホシの独立?」
初耳話だ。
「丸ごと墓か慰霊碑にするって言っただろう?それを現実でやりたい。でもどうやるかは決めてない。やり方も思いつかないけど・・・」
思いつきだが、方向だけは決めシオは相談したのだ。
「あー・・・なんとかしそうだよねルイパパ」
「ルイパパはやめろ。ウチの親父への信頼が凄い・・・分からないでもないのが嫌だ」
父の際限ない有能ぶりは身にしみて知っているルイは否定もできないが、反射的な反発でイライラしないではいれるので距離を取るのは良かったと感じている。
シオは難しいことは得意そうな人にぶん投げていくスタイルで行くようだ。
「九曜は何か報告ある?」
『システムオールグリーン。異常はありません』
こうして第1回のミーティングは終了した。




