りなへの『真っ赤な大リボンとレース』にゃ!
(そして、ここからが最重要の依頼だ。隣にいる『りな』には、世界で一番可愛らしく、気品に溢れたものを用意してほしい)
キラの声に、ニナの膝の上で丸くなっていたりなが「みゃう……?」と大きなお耳をぴこぴこと揺らした。
(漆黒の毛並みに映える、最高級の真っ赤な絹レースを贅沢にあしらい、後ろには歩くたびに可愛らしく揺れる『大きな真っ赤なリボン』をあしらった特注品だ。世界中どこを探しても、これほど美しい首輪はないというレベルのものを仕立ててほしい。――男の、最高の後盾としてのプライドにかけてな)
「お兄ちゃん、りなのためにそんなに可愛いおリボンを用意してくれるの? りな、とっても嬉しいの!」
りなは嬉しさのあまり金色の瞳をキラキラと輝かせ、自分よりも少しだけ大きなキラの胸元へ、必死に背伸びをしてトコトコと飛び込んできた。
小さな頭をキラの胸毛にうずめ、すりすりと甘えてくる。その温もりにキラは思わず頬を緩めそうになるが、そこは影の総大将。自分よりもさらに小さな妹の頭を胸に受け止めながら、フワフワの白い胸毛を誇らしげに膨らませ、最高のドヤ顔でキリッと胸を張るのだった。
数日後、完成した首輪を身につけたりなは、まさに『猫の国のお姫様』そのものの愛らしさだった。村長もその出来栄えに目を細め、職人たちも皆、りなの可愛らしさに思わず笑みをこぼす。世界で一つだけの、最高に贅沢で気品ある首輪が、ここに誕生したのである。




