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転生したら子猫だった  作者: こっちのあっきー


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『最高の対価』と、町長への優しい導きにゃ!

 人間たちの困惑を余所に、キラはフッと髭を揺らし、スッと『解明の魔眼』で一同を落ち着かせるように射抜いた。その脳裏に、大人の男の温かくも力強い言葉が響き渡る。


(町長、レオ。落ち着け。これはただの虫ではない。この国をより豊かにする『白の繭』だ)

「き、絹……シルクですと……? 一体、それは何なのですか?」


 町長が怪訝そうに問いかけると、キラはゆっくりと首を振って説明を始めた。


(麻布よりもはるかに軽く、柔らかく、赤ちゃんの繊細な肌を傷つけない至高の素材だ。まずは良質な繭を選び、それを熱いお湯でそっと煮るんだ。すると表面の固い膜が解けて、糸の端が見つかる。それを数個分まとめながら丁寧に引き出し、ゆっくりと紡いでいく。そうすれば、驚くほど滑らかな糸ができるはずだ)


 キラは肉球で、一番大きく輝く美しい繭をポンと叩く。


(今の麻の服は赤ちゃんには少し硬すぎるだろう。だから、もっと優しく、温かい服を着せてやりたいと思ったんだ。この糸を紡いで布を織れば、レオたちの子供も、町中の子供たちも、みんなが幸せになれる。これは商売ではない。俺からレオとニナ、そしてこの国への、未来を見据えた贈り物だ。町長、お前たちの手で、この村に新たな豊かさを根付かせてくれないか)


 キラの純粋な親心と、具体的な知恵。町長はその言葉の重みを深く噛み締め、胸の奥から込み上げる熱いものに目頭を熱くした。


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