『猫の国』の明日、そして新たな旅立ちにゃ!
敵軍が逃げ去った戦場には、穏やかな風が吹き抜けていた。
張り詰めていた空気が緩むと、真っ先に駆け寄ってきたのはニナだった。彼女は戦い終えたばかりのレオの無事を確かめ、安堵のあまり小さな溜息をつく。
「レオ、本当によかった……。もう二度と、こんな怖いことが起きないといいのだけど」
「ああ、ニナ。……総大将がいてくださったからこそ、俺たちは負けなかったんだ」
レオが視線を向けると、そこには戦いを終え、再び愛らしい「純白の子猫」の姿に戻って毛繕いをするキラがいた。その傍らでは、りながキラの毛並みを優しく整え、二匹は寄り添って日向ぼっこを始めている。
戦場を支配したあの圧倒的な威圧感は嘘のように消え失せ、ただそこには平和な時間が流れていた。
数日後、町には祭りのような賑わいが戻っていた。
猫豆の豊作を祝う宴の中、レオはキラの前に跪き、誓いを立てる。
「総大将、今回の戦いで、俺たちは本当の『力』の意味を知りました。……俺たち、もっと強くなります。いつか、この猫の国をもっと広範囲で守れるように」
キラはレオの言葉を聴きながら、短く「ニャン」と鳴いた。その瞳には、すでに次の未来が見えているようだった。
王都へ向かう道は、まだ遠い。だが、絆を深めた彼らに恐れるものは何もない。
純白の子猫を先頭に、騎士団、りな、そして町の人々が歩み出すその姿は、まさに輝かしい新しい伝説の始まりを予感させていた。
――平和を守る強さと、愛する者を守る優しさ。それこそが、この『猫の国』が誇る、揺るぎない理なのだから。




