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転生したら子猫だった  作者: こっちのあっきー


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国境の緊迫と、レオの騎士団の覚醒にゃ!

 町に潜んでいたスパイを誰一人漏らさず捕縛し、その影のネットワークを完全に無力化した直後のことだった。ついに国境沿いに、欲に駆られた隣国の領主が率いる兵士500の軍勢と、切り札である中型魔獣の群れが姿を現した。彼らの目的は、この町が有する『猫豆』の富と、養殖魚の技術、そして魔法猫たちの利権を力ずくで強奪することだった。


「シロ、敵の先鋒が国境の砦に接近中だ!」

 レオが剣を抜き放つ。その背後では、日頃の『猫豆プロテイン』摂取により、もはや常人の域を脱した若き騎士たちが、静かな闘志を燃やしていた。キラはレオの肩からフワリと飛び降り、不敵に髭を揺らす。

(少年、恐れるな。お前たちの筋肉は鋼だ。その本気の力を、敵に叩き込んでやれ)


 その直後、戦場に異様な空気が走る。敵の指揮官の合図と共に、空を黒く染め上げるほどの無数の矢が放たれた。降り注ぐ死の雨。しかし、レオたちが身構えるよりも早く、キラが静かに肉球を空へ向けた。戦場を覆う不可視の障壁が展開され、無数の矢は空中でピタリと停止する。次の瞬間、キラが振動を一気に増幅させると、鋼の鏃は一瞬にして砂へと崩れ落ち、サラサラと音を立てて足元へ降り注いだ。


「総大将が道を作ってくださった! 全員、突撃!!」

 レオの咆哮と共に、騎士団が一斉に飛び出した。地を蹴った足元が爆発的に割れ、彼らは弾丸のような速度で敵陣へなだれ込む。

 最初になだれ込んできたのは中型魔獣たちだ。レオは襲い来る魔獣の懐へ寸分の迷いもなく潜り込み、盾で牙を受け流すと、そのまま体重を乗せた強烈な回し蹴りを叩き込む。魔獣は紙切れのように5メートルほど吹き飛び、背後の巨大な岩に激突して絶命した。


「……嘘だろ。俺、こんな力を持っていたのか?」

 自分の拳を見つめ困惑するレオ。騎士たちもまた、自らの振るった剣が魔獣の骨を易々と両断し、盾で叩いただけで肉体が砕け散る光景に息を呑む。彼らの肉体は、猫豆の力によって生ける兵器へと進化していた。


 その時、キラの号令が戦場に響く。

(ボス、仕掛けろ!)

「全軍! 波状攻撃開始でゲス!!」

 合図と共に、ボス副校長が率いる10部隊・1000匹の猫たちが、戦場の左右から津波のように現れた。100匹ずつの編隊が次々と重なり合い、魔法の連鎖が始まる。雷の爪で装甲を剥がし、炎の魔法で焼き払い、氷の刃で足を凍らせる。

 魔法の奔流は、もはや個別の攻撃ではなく、一つの「災害」となって戦場を飲み込んでいく。騎士団が魔獣の急所を叩き、猫たちの魔法が容赦なく降り注ぐ。それは、逃げ惑うネズミを徹底的に狩り尽くすような、圧倒的かつ冷徹な蹂躙であった。


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