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『猫豆油』の誕生と、キッチンの革命にゃ!
キラはレオに指示を出し、木製の頑丈な圧搾機を造らせた。
水を吸わせて適度に加熱した大量の猫豆を機械に入れ、レオが見習い騎士として鍛え上げた強靭な腕力でギューッと圧力をかける。
じわじわと、圧搾機の底から黄金色に輝く、おそろしく澄み切った液体が滴り落ちた。これこそが、異世界初となる純植物性の油――『猫豆油』の誕生であった。
「わぁ……すごく綺麗。嫌な匂いが全くなくて、ナッツみたいに香ばしい!」
ニナが目を輝かせてその油を指ですくい、舐めてみる。
この油の登場により、ニナのパン屋はもちろん、国の食文化に大きな変化が起きた。これまでは動物の固い脂しかなく、冷めるとすぐに固まって胃に優しくなかったが、猫豆油を使えば、冷めてもフワフワでジューシーな最高級の料理や、格段に口当たりの良いパンが作れるようになったのだ。
食卓に広がるこれまでにない香ばしい匂いに、りなも「みゃう〜!」と目を輝かせ、キラのフワフワな白い体にぴったりと寄り添って、幸せそうに喉を鳴らすのだった。




