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『猫豆』のさらなる深層へにゃ!
レオとニナの結婚により、公私ともに完璧な基盤を手に入れたキラ。
猫豆の安定した大農園と、全自動の猫式植栽システムのおかげで、もはや国全体が飢えとは無縁のユートピアとなっていた。しかし、誰よりも思慮深いキラの頭の中には、すでにその先――「猫豆という素材の、百パーセントの力を引き出す方法」が浮かんでいた。
(大豆をただ蒸して潰すだけでは、まだ半分もその価値を引き出せていない。俺の知恵と経験を応用すれば、ここからさらに人間と猫の暮らしを数段階引き上げる『特別な宝』が取り出せるはずだ)
キラは夜、新居の広々とした厨房で、トコトコと歩み寄ってきたニナの足元に、肉球でいくつかの丸い豆の絵を描き、それをギュッと潰す仕草をしてみせた。
「みゃう(お兄ちゃん、今度は猫豆をギューッとするのですのね?)」
隣で見ていたりなが、大きなお耳をぴこぴこと揺らしてレオの頭の中にその意図を通訳する。
「シロ……もしかして、猫豆から『油』を搾り取れるって言いたいのか!?」
キラの意図を察したレオが、驚きと共に声を上げた。




