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猫耳が紡ぐ恋路と、夕暮れの約束にゃ!
その日以来、レオとニナの距離は、猫たちを媒介にして急速に縮まっていった。
訓練の帰りにパン屋に立ち寄るのが、レオの新しい日課になっていた。カウンター越しにクッキーを受け取るレオの手と、それを渡すニナの手が少しだけ触れ合い、二人して慌ててパッと離す。
「レオさん、今度の週末、猫の学校のボランティアに行くんだけど……もし良かったら、一緒に来てくれないかな?」
「はい! 喜んで! ニナさんと一緒なら、どこへでも……あ、いや、なんでもないです!」
真っ赤になるレオを見て、ニナもまた嬉しそうに俯いてクスッと笑った。
夕暮れ時、二人が並んで歩く街道の後ろを、キラとりなが影のように付いていく。
りなが小さな肉球から緑の光の粒子をぽろぽろと零すと、二人の足元に、まるで祝福するように小さな美しい春の花々が次々と咲き誇っていった。
「わぁ、綺麗……りなちゃん、ありがとう」
ニナはレオの腕にそっと手を添え、レオもまた、その温もりを一生かけて守り抜こうと、心の中で強く誓うのだった。




