猫の国を統べる王にゃ!
見習い騎士レオの部屋の窓辺からは、今や、どこまでも豊かに広がる猫豆の緑の絨毯と、活気に溢れる人工いけすの美しい水面が一望できた。レオ自身も、食糧問題を解決した最大の功労者として、騎士団の中で瞬く間に異例の出世を遂げつつあった。
夜、特製のふかふかベッドの上。
キラは、出会った頃と変わらず、小さくてフワフワな体のまま、四肢の白さが美しく際立つ子猫のりなを、自身の小さな白い体で優しく毛繕いしてやっていた。
「みゃう……お兄ちゃん、みんなが私たちのことを『猫の国』って呼んでますの。私、お兄ちゃんと一緒にいられて、本当に幸せですの……」
小さな黒猫のりなは、キラのちっちゃなフワフワの胸に、これ以上ないほど甘えるように身体をすり寄せ、ゴロゴロと幸せの周波数を響鳴させている。
かつてはただの孤独な男、泥水をすすった最弱の子猫。
だが今や、キラは自らの知恵と、授かった導きで猫たちの本能を完璧に活かし、人と猫が共生する偉大な国の「影の建国者(王)」となったのだ。
愛らしい子猫のりなを優しく抱きしめ、町中から聞こえる猫たちの満ち足りた鳴き声を聞きながら、キラは至高の存在と共に、静かに、深く目を細めるのだった。
(第五章:大開拓!『猫の国』の誕生と循環農業編 ・ 完)にゃ!




