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人間側の不調と、白猫の密かな支援にゃ!
一方、人間側である見習い騎士レオの食糧事情は、冷害の長期化により依然として厳しかった。
「はぁ……今日もジャガイモ一個か。シロ、お前に満足な飯を分けてやれなくてごめんな……」
レオが元気なくベッドに倒れ込む。
キラはトコトコとレオの枕元へ歩み寄ると、その顔をペロペロと舐めてやった。
(少年、心配するな。お前が俺にしてくれた恩を、忘れるような俺じゃない)
夜、レオが完全に熟睡したのを見計らい、キラは猫耳ネットワークを動かした。
翌朝、レオが目を覚ますと、部屋の窓辺に、丁寧に川魚の骨が抜かれ、特製ハーブで臭みを消してじっくり燻製にされた「極上のキャットフィッシュ・フィレ」が、木の葉に包まれてポツンと置かれていた。
「うわぁっ!? なんだこれ……すごく良い匂いがする……。神様からの贈り物か!?」
驚きながらも、貪るようにそれを調理して食べるレオ。乗算栄養学のスープで鍛えられた彼の体は、その川魚の栄養を100%吸収し、日々の厳しい訓練に耐えうる強靭な電位バランスを保ち続けた。
人脈の維持と、密かな支援。キラの全方位への配慮は完璧だった。




