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猫耳ネットワーク、地方組織への進化にゃ!
冷害の危機の中、キラが築き上げた「食糧供給基地」は、町の猫たちにとって唯一の救いの砦となっていた。
ただご飯を与えるだけではない。キラは、新しくやってきた猫たちを、その地域の「情報員」として猫耳ネットワークに次々と組み込んでいった。
「東の村の家畜小屋に、怪しい人間の荷馬車が頻繁に出入りしています」
「南の街道の荷物が、冷害の影響で滞っているみたいです」
村の猫から町の猫へ、そして隣町の猫へと、キラへの圧倒的な『信頼』を媒介にして、猫耳ネットワークの網の目が急速に外側へと広がっていく。
キラはりなを特等席(背中)に乗せながら、集まる情報を【解明の魔眼】で精緻にマッピングしていく。
(基盤の構築は順調だな。まだ完全な供給ルートとは言えないが、この川魚とハーブのルートがあれば、俺たちのコミュニティが飢えることはない)
背中の上で、りなは誇らしげに小さな胸を張り、「みゃう(私のお兄ちゃん、すごいのよ)」と周りの猫たちに自慢げに鳴いてみせる。




