25/93
村の猫、町の猫(広がる安心感)にゃ!
この「ハーブ特製川魚」の噂は、飢えに苦しんでいた近隣の「村の猫」や「町の野良猫」たちの間に瞬く間に広がっていった。
最初は遠巻きに見ていた、冷害でガリガリに痩せ細った親子の野良猫が、おずおずとキラの縄張りへと足を踏み入れてきた。
「あの……シロの総大将。私たちの子どもが、もう何日も何も食べていなくて……」
普通なら縄張り争いになるところだが、キラはフッと髭を揺らした。
「にゃん(気にするな。腹一杯食っていけ)」
キラの指示で、ボス猫たちが大量に獲れたハーブ川魚を彼女たちの前に並べる。
冷え切っていた親子の猫たちが、涙を流しながらその温かい魚を貪り食う。栄養が行き渡り、彼女たちの体温が戻っていくのを見て、周囲で様子を伺っていた他の野良猫たちの中にも、爆発的な「安心感」が広がっていった。
「総大将は、俺たちを見捨てない……!」
「あそこに行けば、凍えずに、美味しいご飯が食べられるんだ……!」




