表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら子猫だった  作者: こっちのあっきー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/101

路地裏の隅の小さな影にゃ!

人間たちが設置した大型罠を完璧に作動させて装甲ネズミを仕留め、街の裏社会の「総大将」となったキラの元に、ネットワークの末端から小さな報告が入った。


「総大将、北通りのゴミ捨て場の隙間にさ……妙に弱々しい黒猫のガキが紛れ込んでるんです。体が小さくて、他の野良猫にいつもエサを横取りされて、もう何日もまともにもふもふの毛並みを維持できてねえみたいで……」


(自分より小さくて、弱々しい黒猫……)


その報告を聞いた瞬間、キラの胸の奥――一人の人間として生きたあの『不屈の原点』がトクンと微かに疼いた。

前世の過酷な社会の片隅で、自分が必死にやりくりして守り抜こうとしていた、あの愛おしい小さな命の記憶がどうしようもなく重なったのだ。


「にゃ〜お(ボス、案内しろ。俺が直接行く)」


キラはレオが用意してくれた極上の干し肉を器用に肉球で咥え、夜の路地裏へとトコトコと向かった。

木箱の狭い隙間。そこに、小さな黒い塊が縮こまっていた。

四肢の先だけが雪のように白い、小さな黒猫――『りな』だ。


まだ子猫の面影を残す彼女は、冷たい夜風にガタガタと震え、キラの気配を察知すると、怯えたようにさらに体を丸めて「みぃ……」と細い声で鳴いた。

キラはそれ以上近づかず、自らの眼で彼女の健康状態を静かに観察した。


(ひどい栄養失調だ。胃腸が弱り切っている。……よし、まずはこれだ)


キラは咥えていた干し肉の切れ端を、彼女の目の前へそっと優しく転がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ