4-2 依頼と、作戦通り
朝。
少し早めにギルドに来て、
先に薬草採取を終えて、
バルキリーとの待ち合わせのために、
急いでギルドに戻る。
それなのに、誰も居ない。
(なんとなく想像はしてたけど…)
しばらくして、エルフがやってきた。
「すまん寝坊した」
続いて、聖女と魔法使いがやってくる。
最後に来たのは、獣人の二人だった。
獣人の二人は、まだ眠そうにしている。
「ウチらは夜型だから朝は辛いにゃ」
(なんで朝の待ち合わせにするんだろう…)
――
受付嬢が淡々と説明する。
「――以上となります」
あくびをしながら、
「オッケーにゃ」
相変わらず話を聞いてたのか聞いてないのか、
返事する。
「さ、出発するにゃ」
――
街道沿いの林。
クエスト内容はラットの調査。
「ラットってどんな魔獣なんですか?」
すぐに剣士が答えた
「ラットってのはな、ネズミがこう、なんて言うか」
「アレだ、たくさん居て、食物庫とか、その――」
身振り手振りを交えて話すが、ちっともわからない
「正確にはネズミではないんじゃが、見た目はネズミそっくりで、とにかく増えるのが早いのが特徴じゃな」
エルフが補足する
「まあネズミみたいなもんだ」
(ネズミ…)
ちらりとロリ猫を見る
「にゃ!今なんか失礼なことを考えたにゃ?」
(そうだ、虎だった)
その時。
ガサガサ、と音がした。
「……」
剣士の動きが止まる。
次の瞬間、
一閃。
魔獣が断たれる。
真っ二つになって地面に転がった魔獣を見ると
大きさが小型犬くらいある
「え?え?こんなに大きいんですか?」
「あー大きいって言わなかったっけか」
(言ってません)
――
「居たにゃ!右!」
木の上から声が飛ぶ。
その瞬間、
剣士が左に割り込む。
一刀。
そのまま、とどめを刺した。
「…そっちから見たら左にゃ」
(ホントなんだろうか…)
――
「わははははは!爆ぜろ!弾けろ!」
群れの真ん中で爆発が起きる
別の方向で、
エルフは黒い何かを纏いながら、
ラットの群れの中へ歩いていく
黒い何かに触れたラットがバタバタと倒れ、
動かなくなる
その間にも、
後ろでは、
「やーん」
聖女がラットに囲まれている。
何匹かが衣服に噛みついて、ぶら下がっている
「この服高いんですからね!」
光が広がり、
ラットの群れが灰になる。
いつの間にか、向かってくる魔獣は居なくなっていた。
「これで終わりですか?」
剣士が奥を見て
「いや、まだだ」
「居るな」
「クイーンかにゃ?」
「分からん」
奥からガサガサと音がする
「見つけたにゃ!」
ロリ猫がナイフを茂みに投げる
すると、反対側から大きな個体が出てきた
無言で剣士が突っ込む
あっという間に仕留める
茂みのナイフを拾い上げて
「ウチの陽動で剣士が仕留める、作戦通りにゃ」
(もうそう言うことでいいです)
――
ラットが群れていた場所には、赤い石が転がっている
魔法使いがその赤い石だけを収納していく
「その石はなんなんですか?」
「これは…魔石、ラットの肉は…臭くて食えない、」
「魔石は、小さな…魔力の塊」
「これが魔石!どうやって使うんですか」
「魔道具…とか」
「魔道具…とか」
「へー、魔道具以外には何か使い道は無いんですか」
「魔道具…とか…」
と言いながら魔法使いは涙目でこっちを見る
(この人も説明下手なんだ)
「あああ、いいです、わかりました!わかりました!」
エルフを見る
「魔石はの、自ら魔力を持たない魔道具なんかに、使われるのが主な使い道じゃ」
(なるほど、予備の電池みたいなもんか)
「他には大魔術を使う時の魔力の補填にも使ったりする」
魔法使いが
「あー、それ我が今言おうと思ったのにー!」
と声を上げる
(この人たち本当に戦闘以外はポンコツなんだな)




