第32話:団長の告白、あるいは再編される絆
エリオから明かされた世界の危機と、自らの正体。
ショウは隠し事をしたまま仲間を率いることはできないと、朝の光の中で全てを打ち明ける決意をします。
旅に同行していた知将ガリウスもまた、その真実に身を震わせ、ピース・テイラーズは運命を縫い直す組織へと進化します。
翌朝、霧が立ち込める森の中で、俺はメンバー全員を集めた。
ショーベル、ガリウス、ゼスタ、ギルガス、ヴァルカス、シノ、フェイ。そして、新しく加わったエリオ。
「みんな、出発前に大切な話がある。……特に、エリオさんの正体についてだ」
そして昨夜、エリオもまた「知識の神」の使いとして異世界から来たことを告げた。さらに、この世界が崩壊の危機にあり、光と闇の神さえも変質しているというエリオの言葉を伝えた。
「……なんじゃと。今は光と闇の神がバグっておるというのか!?」
ガリウスが鼻メガネをずり落とし、叫んだ。
「道理で、戦いが続くわけだ……!」
沈黙が流れる中、最初に口を開いたのはショーベルだった。彼女は不敵に笑い、俺の肩を力強く叩いた。
「……何を深刻な顔をしている。ショウ、お前が『団長』であることに変わりはない」
「左様だ。神が狂っていようが、世界が壊れようが知ったことか。俺たちは『ピース・テイラーズ騎士団』だ。最後まで付き合うぜ」
ゼスタが笑い、他の幹部たちも力強く頷く。
「……皆さん、ありがとうございます」
胸の奥が熱くなる。29歳、成人男性。この世界に来て初めて、心の底から「居場所」を見つけた気がした。
「エリオさん。俺たちの答えは決まりました。世界の調査、協力します」
「……心強いです。ありがとうございます、ショウ団長」
エリオが照れくさそうに笑い、ガリウスも「腕が鳴るわい!」と髭を震わせた。
それから数日。俺たちは一度も追手に捕捉されることなく、絶対聖域・古代図書館へと帰還した。
拠点に戻るなり、エリオは鍵のありかを教えてくれた。
「鍵は司書長の部屋にあります」
「え!?」
まさかの答えに全員が驚いた。誰も気が付かなかったまさかの場所だった。
部屋に行くと真っすぐに司書長の机に向かった。
ペン立てのペンを取ると。
「鍵の形をしていませんが、このペンが鍵です」
「なるほど、誰もペンを持たないこの世界では隠す必要がないということか……」
文字を書けるものが少ない世界、ペン需要がない世界では誰も持って行かないという司書の知恵だった。
「ショウ!地下2階の『封印』が解ける!」
俺たちは全員で、最下層の突き当たりにある、巨大な白銀の扉の前に立った。
「……いいですか、皆さん。貴重な資料があるので壊さないでくださいね」
エリオが鍵を開ける。
重厚な機械音が響き、ゆっくりと「世界の裏側」への扉が開かれた。
第32話をお読みいただきありがとうございました!
ついに打ち明けられたショウの秘密。それを丸ごと受け入れた騎士団の絆は、もはや神の理さえも超えるものとなりました。
次回、お楽しみに!
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※AIとの共同執筆作品となります。




