第27話:王都強行突破、あるいは司書の足跡
図書館の「封印の鍵」を求め、ショウたちは最後の司書長が向かったとされる港町を目指します。
しかし、最短ルートには「パクリ勇者」権三郎の拠点でもある王都シャイニールが立ち塞がっていました。
「――港町サザンクロスへ行くには、この王都シャイニールを抜けるのが最短だ。大きく迂回するルートもあるが、あちらは魔国の領土に近く、今の不安定な情勢では余計な戦いに巻き込まれるリスクが高い」
地図を広げたショーベルが、鋭い指先で王都の象徴である光り輝く城を指した。
王都シャイニール。ゼラ・ルミナス王国の中心地であり、今は「勇者権三郎」を崇める教会の聖域と化している場所だ。
「……虎穴に入らずんば、ですね。わかりました。王都を抜けて港町へ向かいましょう」
俺が頷くと、ガリウスも鼻眼鏡を揺らしながら賛成した。
「ふむ。王都の資料館には、古のドワーフやエルフが残した『異世界の言語』に関する研究記録も所蔵されているはずだ。司書長の行方を裏付ける資料が他にもあるかもしれん。寄ってみる価値はあるな」
「ガリウスさん。ドワーフって、光と闇の勢力争いには関わらないんですか?」
俺の問いに、ガリウスは肩をすくめた。
「ドワーフは種族として、どちらにも属してはおらん。我らの関心は常に技術と真理にあるからな。まあ、中には個人で教会に肩入れしたり、魔王軍に雇われたりする者もおるが……基本は中立よ。だからこそ、王都に私の知り合いが残っている可能性もある」
俺たちは【高速縫製】で仕立てた最新の『光学迷彩機能付きトラベルマント』を深く羽織り、再び王都へと向かった。
数日後、視界に飛び込んできたシャイニールの街並みは、以前俺たちが脱出した時よりもさらに「異常」な空気に包まれていた。
街中の至る所に権三郎の巨大な肖像画が掲げられている。
「……ここには権三郎の直属部隊『光の親衛隊』がうろついている」
ショーベルの警告通り、街門の検問は異常な厳しさだった。だが、全ステータス1の俺が作り上げた「神の糸」の迷彩は、神々の加護を受けた兵士たちの眼をも欺いていく。
俺たちは幽霊のように街へ滑り込み、まずは王都資料館へと向かった。
しかし、そこで俺たちは予期せぬ光景を目にする。
資料館の入り口には「異端の書、焼却処分中」という不穏な立て札があり、山のような古文書が火に投げ込まれていた。
「――待て。あれは……貴重な資料を燃やすなんて」
ガリウスが声を殺して叫ぶ。
どうやら、「自分たちに都合の悪い資料」を文字通り消し去ろうとしているらしい。
29歳、成人男性。
消されゆく真実を救い出すため、俺は火の中に飛び込む覚悟で『針と糸』を構えた。
第27話をお読みいただきありがとうございました!
危険を承知で王都強行突破を選んだピース・テイラーズ。
しかし、そこで最悪の事態が進行していました。
次回、お楽しみに。
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※AIとの共同執筆作品となります。




