第26話:演出家のタクト、あるいは知将の工房
知将ガリウスを仲間に加え、絶対聖域・古代図書館へと帰還したショウたち。
ガリウスは図書館の膨大な蔵書と、ショウがもたらした「現代のQOL」に狂喜乱舞します。
第26話:演出家のタクト、あるいは知将の工房
「――信じられん! 素晴らしい! 知識の地層が、これほど無傷で積み重なっているとは! おまけにこの『全自動洗浄風呂』と『ふかふかのベッド』……。ショウ、お前はやはり神か!?」
拠点に戻るなり、ガリウスは資料を抱えたまま図書室を走り回り、一晩中叫んでいた。彼はかつての「司書長の部屋」を自分の個室として即決し、そこを解析の拠点に定めた。
俺は【高速縫製】の技術を応用して、彼に肩こり知らずの「エルゴノミクス・チェア」を神速で縫い上げ、提供した。
「……ふぅ。ショウ、一通り見て回ったが、この図書館、まだ全貌が見えておらんぞ」
数日後、目を血走らせたガリウスがリビングに現れた。
「生活部分は司書の休憩所や空き部屋を改修したようだが、図書の本が保管されている本丸はほとんど手つかずだ。しかも、各フロアと地下に、厳重な封印魔法が施された『隠し部屋』がある。地下1階までだと思っていたが、解析の結果、地下2階の存在も確認したぞ」
「地下2階……? 俺が地下を調べた時は、空っぽの隠し部屋しかなかったはずですが」
「そこから先があるのだ。だが、どの部屋も強力な鍵がかかっておる。物理的な破壊は不可能、この図書館独自の『封印の鍵』がなければ、知の深淵には触れられん」
ショーベルが腕を組み、唸る。
「封印の鍵か。魔王軍がここを落とした際も、そんなものは見当たらなかった。歴代の司書たちが持ち出したのか、あるいは……」
俺たちは顔を見合わせた。
石板の完全な解読、そして「神殺し」の決定的な情報を得るためには、その封印された書庫を開く必要がある。
「……困りましたね。鍵を持っている人間を探すしかないか。ガリウスさん、司書の行方や鍵の管理場所について、何かわかる資料はありませんか?」
「それを今から調べるのだ! 幸い、ここは情報の宝庫。司書の系譜や、当時の雇用情報を洗い出せば、鍵の在り処に辿り着けるかもしれん」
というわけで、ピース・テイラーズ騎士団の次なるミッションは、歌の特訓……の合間の「資料探し」になった。
29歳、成人男性。
魔導士ヴァルカスや知将ガリウスを総動員しての、超大規模な文献調査が始まる。
俺も【高速縫製】で「ページ捲り補助機」を作り、猛スピードで古文書をめくっていく。
「……ありました。最後の司書長が住んでいたとされる村の記録です」
俺が指し示した地図の先。
そこには、小さな港町の名前があった。
第26話をお読みいただきありがとうございました!
ガリウスの指摘により、拠点の「地下2階」と「封印された部屋」の存在が発覚。
鍵を握る「司書の末裔」を求めて、ショウたちは再び外の世界へと目を向けます。
次回、お楽しみに。
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※AIとの共同執筆作品となります。




