弱点
部屋に戻るとシェリルが大事な話があると言うので、
パインは外に会話を聞こえなくすると「いったいなんだ?」と言った。
シェリル:「これから本格的にあいつらとの戦いが始まるだろう。
魔法についてもっと知っておけば、パイン達の手助けが出来るかもしれない。
話したくないこともあるだろうから、問題ない範囲でいいから教えてくれ。」
パイン:「ああ、何が知りたいんだ?」
シェリル:「山を越えたとき、お前は話しかけるなと言った。
しかし、今回は普通に会話している。
この違いは一体なんなんだ?」
パイン:「魔法は、イメージすることなんだ。
このイメージが解けると魔法の効果もなくなる。
あの時は、2つの問題があった。
1つは、空を飛んでいたこと、これは、イメージが解けた場合、死を意味する。
もう1つは、複数の異なったイメージを行う必要があったからだ。
エンクローズ村の住民は、生まれた時からイメージの訓練を続けている。
そのため、今では、歩くようにイメージできるようになったんだ。
歩きながら話すこともできるだろ?
それと一緒さ。」
シェリル:「なるほど。」
パイン:「複数の場合なんだが、これはうまくイメージすると1つにできる。
たとえば、自分が空に浮かびたいと思ったとする。
この時のイメージ方法は色々ある。
自分自身だけ浮かぶ、自分と一緒に周りの物も浮かぶという考え方だ。
たとえば、シェリルが剣をもっていたとする。
剣が浮かぶイメージをすると、剣だけが浮かび上がる。
剣をもったシェリルをイメージすれば、剣とシェリルが浮かぶというわけさ。
重さには関係なく発動するけど、硬く固定されているものは無理かな。
それを破壊してまで持ち上げる力はない。」
シェリル:「なるほど、ちなみに発動にはどれぐらいの時間がかかるんだ?」
パイン:「直ぐに発動するけど、イメージできる時間が無いと無理かな。」
シェリル:「身構える間もなく攻撃されたら、対処できないということかな?」
パイン:「その通り。
あと、イメージできない状態の場合も同じだ。意識のないときがそうだな。
他のことに邪魔されてイメージできない場合も同じだな。」
シェリル:「夢とかで勝手に発動してしまうことは無いのか?」
パイン:「よいところに気がつくね。
実は、昔はあったらしいんだ。
あと、子供の間はその可能性もある。
しかし、魔力が小さいから問題は起きていない。
大人になって夢だと意識できるようになってからは、それは無い。」
シェリル:「夢の中で、夢だと意識できるということか。それは、すごいな。」
パイン:「これは訓練で誰でも出来るようになることだ。」
シェリル:「あと、複数のイメージというのは?」
パイン:「魔法の基本は、大きく分けると、移動、振動の2種類になる。
移動というのは、そのままの事で、移動することだ。
振動というのはさらに2つに分けられる。
細かく早く動かすということと、振動しないようにすることなんだ。
振動を大きくすると温度が上がる。振動しないようにすると温度が下がる。
この時重要なのは、温度を上げたい物を限りなく小さな粒の振動と意識すること。
それによって、燃やしたりできるわけだ。
この振動と移動を同時に意識するためには、集中しないと難しいんだ。」
シェリル:「なるほど、大体わかった。
私は、パインに対する不意打ちに対処すれば良いと言うわけか。」
パイン:「ああ、そうしてもらえると助かる。」
シェリル:「もしかして、酔っているときも、だめなのか?」
パイン:「そうだな、あまり深酔いするとダメだと思う。」
シェリル:「そうか、ならパインとゼットは、エールは禁止だな。」
パイン:「まってくれ、それはこまる、、、」
丁度その頃、バスラの元へ捜索隊からの一報が届いた。
バスラ:「そうか、見つかったか。あと少しで、魔法に関する品が手に入るか。
さっそく、サラフィム殿に報告にいかねばな。」




