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神の山の民  作者: 夢之中
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弓矢隊

眠れない朝を向かえ、パインはバスラの元へと向かった。

バスラは何も無かったように普通であった。

そして、弓矢隊長に会わせるからといって先に歩いていった。

バスラは、気持ちを落ち着かせながら後についていった。


部屋に入ると、そこには5人の兵士がいた。

全員直立不動で立っている。

一番左側に目鼻立ちのはっきりした女兵士が立っていた。

なかなか美しい女性だ、しかし、鍛え上げられた筋肉はすごいものだった。

残りの4人は、若い男だった。

バスラは5人の前に立つと話し始めた。

バスラ:「この女が弓矢隊隊長のシェリルだ。

   女の下はいやか?」

バスラは返事を聞かずにそのまま話続けた。

バスラ:「こいつが交代用の副隊長のパインだ。

   弓の腕は、わしの保障つきだ。

   なんと、1番の的の真ん中に当てやがった。」

バスラ:(交代用?)

シェリル:「1番の真ん中ですか、、、それはすごい。」

パインが不思議そうな顔をしていると、それに気がついたバスラが言った。

バスラ:「あぁ、お前に言ってなかったな。

   試験の的ってのは、実は1番から3番まであって距離が違う。

   1番が一番遠い、3番に当たれば合格なんだがな。」

パインはちょっとむっとした。

その顔に気がついたかどうかは判らないが、バスラは話を続けた。

バスラ:「こいつはアマゾネスだ、聞いたことぐらいあるだろ?

   女ばかりの村の出身だ。並の男より強いぞ。

   こいつも、わしの弓を軽々と引きやがった。

   それにいい女だろ。」

バスラはパインに耳打ちした。

バスラ:「わしはこいつと床を同じにしたいと思っている。

   アマゾネスは床上手の上、その引き締まった筋肉ゆえに名器との噂があるのだ。

   無理やりってのもあるんだが、やるには殺さなけりゃならん。

   宮廷祈祷師殿と違って、わしにはそんな趣味はないからな。」

パイン:(なるほど、手をだすなって言いたいんだな。

   それに、宮廷祈祷師というのは?)

バスラは普通に話し始めた。

バスラ:「来るたびにわしの女にならないかと言っているのだが返事はいつも同じだ。」

シェリルがおもむろに口を開いた。

シェリル:「バスラ隊長、何度も申し上げた通り、村の掟に従い年1回の大会で

   優勝していただければ。」

バスラ:「そうだったな、大会が楽しみでならんよ。」

ニヤニヤとしながら、シェリルを下から上へとねぶるように眺めた。

シェリルはちょっと嫌そうな顔をしたが、すぐに元の顔に戻った。

バスラ:「さて、わしは戻るので今後のことについて話し合ってくれ。」

そういうとバスラは部屋から出て行った。


バスラが出て行ったのを確認するとパインが口を開いた。

パイン:「隊長、大会というのは?」

シェリルはしぶしぶ話し始めた。

なんでも、アマゾネスは年に1回開かれる大会で優勝したものの子供を産まなければ

ならない掟があるそうだ。

そして産まれた子供が女だった場合その村で育て、男だった場合外の村に託される。

それで、女のみの村を存続しているということだった。

子供を産めるようになった女は3年間村の外で暮らし、その稼ぎを村に納めなければならない。

村に戻ったら子作りに励むというわけだ。

シェリルは村を出てから3年目なので次の大会に合わせて村に戻らなければならない。

副隊長というのは、次の隊長候補ということらしい。


部隊の規則などの説明があり、隊員の紹介が終わった。

シェリル:「こんなところだな、何か聞きたいことはあるか?」

パインは宮廷祈祷師について尋ねてみた。

シェリル:「サラフィムのことか、気にくわないやつだ。」

ちょっと嫌な顔をするとゆっくりと話し出した。

シェリル:「サラフィムは、どこかの村の祈祷師だったらしい。

    ある日神の声を聞いたとかで、この国にやってきて国王に謁見を申し出たんだ。

    国王は謁見を許可した。どうも興味半分で謁見することを許したみたいだがな。

    サラフィムは、いくつかの予言みたいなことを言ったらしい。

    どうもそれが現実に起こったため、国王はサラフィムを宮廷祈祷師として

    雇い入れることになったと聞いている。

    あくまで噂だが、今回の戦争にしても、やつの進言で始まったみたいだしな。」

パイン:「進言で始まった?」

シェリル:「2年前のことだ、私がこの国に来た時には戦争は起こっていなかった。

    この国で仕事を探していると、兵士募集の告知があった。

    私は3年しかないことを告げ志願した。

    断られると思ったのだが、入隊できた。

    何のことは無い、兵士といいながら傭兵募集だったんだ。

    そして、サラティア国への進軍が始まったのが半年前のことだ。

    その理由はサラティア国がこの国に対して侵攻を計画しているというものだった。

    サラティア国の城壁が見えるところまで来ると、城門の前には敵軍が陣を構えていた。

    ここで1戦交えたわけだが、わが軍の圧勝だった。敵軍は撤退すると城門を閉じた。

    この進軍の時なのだが、城壁が見えるまで1度も敵兵を見なかったのだ。」

パイン:「侵攻を計画していたのならこちらの動向は監視されているはず。

    そこまで進軍される前に小競り合いぐらい起こるのが普通じゃないのか?」

シェリル:「ほう、弓の腕だけでなく、頭の回転も良いようだな。

    そうだ、私もそこを不思議に思った。もしかしたら、これは侵略ではないかとな。

    あくまで推測でしかないのだがな。今の話は聞かなかったことにしろ。

    他に聞きたいことはないか?」

パイン:「いえ、いまのところは。」

シェリル:「そうか、

    今も攻城戦が続いている。

    我々は部隊の再編のためここに戻ってきているに過ぎないということを肝に銘じておけ。

    出発は明後日だ。準備しておくように。今日は解散だ。」

そういうとシェリルは部屋から出て行った。

パイン:(サラフィムか、調べてみる必要があるな。)


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