第13話 完成と危機
俺はそれを見て、拳をぐっと握って喜ぶ。
よしっ! ここにアイテムを設置すれば合成されて一つの武器になるはずだ。
そう思いながらパーツを画面に設置するが、全く反応したりせずにしていた。
俺はそれを見て首を傾げながら考える。
あれ、おかしいな? 画面に設置すれば自動で合成されると思っていたが……。
もしかして正しい場所に設置にしないと出来ないのか? 地味に面倒なシステムだな。
そう思いながらパーツの設置箇所をランダムに設置し、どれが正しい並べなのか試していく。
例えばエックス型や十字型などにしてみたが、うんともすんとも言わずに反応していなかった。
何度も行っても全く出来ないことに苛立ちながら考える。
クソッ! 何回もおいているのに全然成功出来ねぇ!
どうやって成功すれば考えながら眉を寄せていると、銃の形を思い出す。
そういえば銃の形をして並べればいけるのじゃないか?
そう思いながらパーツを銃の形にするように並べ、最後のパーツである銃身を置く。
すると三×三マスの右に矢印が表示され、ニューナンブM60のアイコンが表示され出す。
俺はそれを見て拳をぐっと握って喜ぶ。
よっしゃ! これでようやく銃が出来上がるな。
そう思いながらニューナンブM60のアイコンをタップする。
すると三×三マスの画面が淡く光り出し、空中からニューナンブM60が現れ出す。
俺はそれを地面にぶつかる前に掴み、手にのしかかる重さに背筋に悪寒が走りながら考える。
おぉ、これがマジモンの銃器か……。手に来る重さと冷たさ、鉄の触感が重厚な緊張を走らせてしまいそうだ。
そう思いながらニューナンブM60をマジマジと見つつ、攻撃に必要な弾丸を生み出すために現代兵器錬成を開いて調べる。
えっと、どうやら銃弾は銃の種類によって決められた弾丸があり、今持っているリボルバーはピストル弾丸を使えるようになる。
ちなみにハンドガンもピストル弾丸を使えるため、一々用意する必要はなさそうだ。
そう思いながら消費素材の爆熱石に魔力を流し、爆発しないようにしながらツルハシで砕き、半透明な乳鉢で粉状にする。
そうすれば火薬が完成し、加工台に火薬と灰鉄鉱石を乗せる。
するとピストル弾丸が十個ほど生み出され、一回作る度に十個手に入れる事を知る。
おぉ、火薬と灰鉄鉱石を十個使えばピストル弾丸が百個ほど出来るじゃないか!
得になる情報を知りつつ火薬と灰鉄鉱石を九個置き、ピストル弾丸を90個くらい作り出す。
これでピストル弾丸が百個ほど作られ、俺は手に持つニューナンブM60とピストル弾丸を見ながら考える。
銃と弾薬を手に入れたのは良いが、このまま使っても上手く使える自身は全くない。
う~ん……前世は全くミリタリーに触れていないから、上手く扱える自身はないし、外して弾薬を浪費するのはもったいなく感じてしまう。
少し弾薬を消費してしまうが、上手く扱えるように練習するしかないか。
そう思いながらニューナンブM60とピストル弾丸をアイテムボックスに収め、試し撃ちと練習のために鉱脈の洞穴に向かって歩く。
木や動物に向かって撃つのは気が滅入るし、魔物なら資金集めにちょうど良いからな。
そう思いながら歩いていると、鉱脈の洞穴付近に武具を着た大人達が何か話し合っていた。
アレって冒険者か? ダンジョンに来ることは知っていたが、一体何の話をしているんだ?
そう思いながら茂みに隠れながら聞き耳を立て、冒険者の会話の内容を聞く。
「――それで、それは本当だよな?」
「あぁ、ダンジョンの最奥にある迷宮主の部屋についたが、小規模とは思えない強さを持っていたぞ……」
「このままだと迷宮主がダンジョンから出て、人里にいる人達に襲いかかるかもしれない」
「そうか……時間が掛かるかもしれないが、冒険者ギルドに増援を求めるぞ。それまで村長に事情を説明して、避難してもらうようにしておこう」
リーダーらしき男の言葉に仲間は頷き、ここから立ち去っていく。
俺は茂みから出て、冒険者達が話していた内容を思い出しながら考える。
あいつらが言う迷宮主の部屋ってのは攻略していたときに落ちた湖の事か? アレが部屋として認定されているんだな。
それに迷宮主がダンジョンから出るのはとても珍しく、ダンジョンの規模には合わないと新たなダンジョンを生み出すために外に出ると仮定されている。
迷宮主が外に出ても元いたダンジョンは消滅しないが甚大な被害が起きてしまうため、冒険者やギルドは念のために増援を求め、的確かつ迅速に倒すようにされている。
さっきまでニューナンブM60のパッチテストと射撃練習に来たが、まさかこんなことになっているなんて……。
取り敢えず今は武器のパッチテストと射撃練習をしつつ、さっき言っていた迷宮主について見てみるか。
そう思いながら鉱脈の洞穴に向かって歩く。
***
グレイはそう思いながら鉱脈の洞穴に向かって走り、その姿を遠くから見る二人の人影がいた。
片方は青暗い肌、別々の武器を持つ四つの腕、額にある閉じている瞳、筋骨隆々な魔人だ。
もう片方は爽やかな金髪碧眼だが顔の半分が腐り果てており、上腕から鋭い骨のツメ、身を包めるほどのサイズの翼を持つ魔人だ。
青い肌の魔人はグレイを見ながら、金髪の魔人に質問する。
「おい、あの人間はどうする気だ? 我らにとって障害になるぞ、スアタ・トロ」
「ヴァ・シよ、それについては問題ないが……貴様が仕留め切れなかった事を忘れるな」
青い肌の魔人ヴァ・シの質問に、金髪の魔人スアタ・トロはヴァ・シの質問に鉱脈の洞穴の件を含め、呆れながら答える。
その答えにヴァ・シは額に青筋を立て、上の右腕に持つ三つ叉の槍・三律神槍と炎を纏う戦輪・|浄化させる108刃の戦輪を構えて言う。
「貴様、それは一体どういうことだ? 喧嘩を売るなら買ってやるぞ……!」
「ふっ……別に良いが、ここで暴れれば我々が露呈されてしまうぞ?」
ヴァ・シは殺気を込めながら言うが、スアタ・トロはヴァ・シの殺気に恐れず言う。
それを聞いたヴァ・シは面倒くさそうにしながら舌打ちをし、三律神槍と|浄化させる108刃の戦輪を収める。
ヴァ・シの苛立つ姿にスアタ・トロは呆れ、二人はここから立ち去る。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
感想、誤字脱字、ご意見なんでも大歓迎です!




