第14話 射撃練習前編
しばらく歩き、鉱脈の洞穴にたどり着く。
前来ていた時とは違い、洞穴から密度の高い魔力が流れている。
これはもうちょっとピストル弾丸の準備、『肉体能力強化』の設定した方が良さそうだな。
そう思いながら『アイテムボックス』から灰鉄鉱石と火薬を十個取り出し、加工画面を表示させてからピストル弾薬を百個ほど生成する。
そして『肉体能力強化』の設定画面を開き、俊敏性だけ選択する。
筋力を選択していないのはニューナンブM60の試射と射撃練習するためだから、近づかれたときは瞬時に避ければいいだろう。
そう思いながらボックス内からランタンを取り出して明かりをつけ、鉱脈の洞穴に入る。
久々に鉱脈の洞穴に入ったが、前より魔力が高まっていると感じるほどの濃度で、油断したら自分の命はたやすく散ってしまいそうだ。
そう思いながらボックス内からピストル弾丸を取り出し、シリンダーを押し出して装填する。
シリンダーに装填し終えれば、シリンダーを銃身に押し戻して持ち構える。
それに魔力を全身に張り巡らせ、聴力や視力を高めることで魔物の攻撃を避けることを可能にしていく。
そう思いながら歩き、肌から来る緊張に眉を寄せる。
中に入ってからずっと緊張が走るから、全く気を休めることが出来ない。
もしも安全に休めるところ見つけたら、ゆっくり休んでおくのも考えておこう。
そう思いながら歩いていると奥から何かが走ってくる音が聞こえ、俺はニューナンブM60を前方に構える。
すると奥からさびた鉄槍を持った犬の頭をした二足歩行の怪物・コボルトが現れ、俺はニューナンブM60の銃口を向けて構える。
目の前にコボルトがいるのは分かっているが、肌に感じるオーラは別物だと本能が叫んでいる。
油断したらすぐにやられてしまいそうだ。
そう思っているとコボルトは手に持つさびた鉄槍を構え、俺に向かって走ってきた。
俺はそれを見てニューナンブM60の引き金に指を掛け、親指でハンマーを下ろし、コボルトの胴体に向けて引き金を引く。
引き金を引くと下ろされたハンマーが起き上がり、ハンマー先っちょがピストル弾丸の雷管を強く叩く。
するとグリップから衝撃が起き、銃身を通って銃口からピストル弾丸を放つ。
それと同時にグリップを掴む手から衝撃が流れ、両腕が勢いよく上がって後ろに転がってしまう。
うぉ!? 腕からすごい衝撃が来たが、まさかここまで強いとは。
やっぱり体格が小さいと強い衝撃に耐えきれないんだな……って、このままだと石壁にぶつかってしまう!
俺は慌てて右手に魔力を込めて詠唱する。
『無力神トリグラフの名の元に命ずる。肉体の防御力を上げよ! 防御力強化!』
詠唱し終えると右手に黄色く光る光球が生み出され、俺は即座に自分に掛ける。
すると体中に力が湧き上がり、体が頑丈になった事を感じる。
そう思っていると徐々に洞穴の石壁に近づいていき、俺はすぐさま受け身の構えを取る。
受け身の構えを取ってから数秒で石壁にぶつかり、ギリギリで受け身を取る。
背中や両腕に衝撃が走り、叩き付けられる激痛で顔をゆがめる。
ぐっ……吹っ飛ばされた上に石壁を叩き付けられ、背中が燃えるような痛みで上手く力が込めれない。
これはまずい……子供だから銃を撃つときの衝撃に耐えれず、たやすく後ろに転がってしまう。
それだと転がっている間に接近や詠唱されてしまい、攻撃をもろに受けてしまう。
それにさっきみたいに石壁にぶつかって動け難くなったら、集中砲火を受けるかもしれない。
そう思っているとコボルトは足下にあった石ころを俺に向け、力強く投擲する。
俺はそれを見て石ころが貌に向かっていると感じ、手に持つニューナンブM60を石ころに向けて構える。
漫画やアニメみたいに上手くいく訳ないと思っているが、一か八かやってみるしかない!
そう思いながらハンマーを下ろして引き金を引き、銃口からピストル弾丸を放つ。
ニューナンブM60から来る衝撃は石壁に背をつけているから転がったりしないが、衝撃で後ろに吹っ飛んで石壁に叩かれる。
その時に腕から激痛が走り、背中と腕の激痛で眉をひそめる。
これは後で小回復を使った方が良さそうだな……。
そう思いながら見ているとピストル弾丸がまっすぐと石ころに向かっていき、運良く石ころに当たって砕け散った。
俺はそれを見て驚愕する。
おぉ! 一か八かの運試しだったが、まさかマジで上手くいくとは思いもしなかった。
そう思っていると砕かれた石ころの破片がコボルトの足下に刺さり、コボルトはそれを見て慌てて止まる。
「キャイン!?」
コボルトは情けない叫び声を上げながら立ち止まり、俺はそれを見て素早く呟く。
「転生特典『肉体能力強化』……!」
そう呟くと画面が表示され、俺はすぐに筋力を選択する。
これなら衝撃で転がったり、腕が上がったりせずに済めるな。
そう思いながらコボルトが困惑している内に立ち上がり、両手でニューナンブM60を持ち構えて向ける。
さっきのは力を込めずに撃ったから転がったり、腕が上がったりしまったが、筋力を強化した状態で撃てばさきのが起きずにすむだろう。
そう思いながらコボルトの胴体に銃口を向け、ハンマーを下ろしてから引き金を引く。
すると銃口からピストル弾丸が放たれ、腕から衝撃が走る。
腕から全身に衝撃が走るが、足や腰に力を込めて耐えていく。
よしっ! これなら転がったりせずにすむし、衝撃で外すことはなくなりそうだ。
そう思っているとピストル弾丸がコボルトの脇腹に当たり、コボルトは苦悶の表情を浮かべながら呻く。
「キャイン!?」
コボルトが呻いている姿を見た俺は心の中で拳をぐっと握る。
よしっ! 銃火器が聞くかどうか分からなかったが、上手くダメージを与えられたぞ。
そう思いながらハンマーを下ろし、ニューナンブM60の銃口をコボルトの頭部に向ける。
それを見たコボルトは鉄槍を持ち構え、力を込めて投げ飛ばす。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
感想、誤字脱字、ご意見なんでも大歓迎です!




