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第5話「五つの約束、そして始まりの日」


ここまで『プロデューサーの弟ですが、五つの国民的人気アイドルグループと秘密の青春を送っています。』をお読みいただき、本当にありがとうございます。


今回でプロローグは一区切りとなります。


プロデューサーの弟である柊木一眞と、五つのトップアイドルグループとの「誰にも知られてはいけない関係」が少しずつ描かれてきました。


そして、ここから物語はさらに大きく動き始めます。


ぜひ最後までお楽しみください。



翌日の放課後。


「一眞、今日は少しだけ事務所に寄れる?」


授業が終わる頃、一眞のスマートフォンに姉・沙織からメッセージが届いた。


『もちろん。』


返信すると、すぐに既読が付き、


『みんなも来てるから。』


とだけ送られてきた。


一眞は教室を出る。


「一眞!」


クラスメイトが声を掛ける。


「今日も用事?」


「うん、ちょっとね。」


「最近忙しいな。」


「また明日!」


「おう。」


何気ない会話を終え、一眞は駅へ向かった。


もちろん、誰も知らない。


向かう先が、日本最高峰のアイドルたちが集まる芸能事務所だということを。



一時間後。


芸能事務所・大会議室。


今日は珍しくレッスンではなく、五グループ合同ミーティングだった。


部屋へ入ると、四十人のメンバーが拍手で迎えてくれた。


「一眞くん、いらっしゃい!」


「こんにちは!」


「学校お疲れさま!」


「ありがとう。」


一眞は少し照れながら頭を下げる。


その様子を見て、沙織が微笑んだ。


「今日はレッスンじゃないから、みんな少しリラックスしてるわ。」


「なるほど。」


すると、会議室の扉が開いた。


「みんな揃ってるね。」


入ってきたのは、


安本康晴だった。


全員が立ち上がる。


「お疲れ様です!」


「座って座って。」


安本は笑顔で手を振る。


そして、一眞の方を見る。


「一眞。」


「はい。」


「君にも聞いてもらいたい話がある。」


「僕ですか?」


「そう。」


会議室が静かになった。



安本はゆっくりと話し始める。


「今日で、この五グループは結成三年目を迎えた。」


その言葉に、メンバーたちから拍手が起こる。


「ここまで来られたのは、みんなの努力のおかげだ。」


誰もが真剣に聞いていた。


「そして今日から、新しい目標へ進む。」


スクリーンに映し出された文字。


『全国五大ドームツアー開催決定』


「えっ!」


「本当に!?」


「やったー!」


会議室は歓声に包まれた。


涙ぐむメンバーもいる。


安本は優しく頷いた。


「簡単な道ではない。」


「はい!」


「さらに努力が必要になる。」


「はい!」


「でも、今のみんななら必ず成功できる。」


大きな拍手が響く。



続いて沙織が前へ出た。


「みんな。」


一瞬で静かになる。


「私は、この五グループ全員を家族のように思っています。」


四十人が真っ直ぐ沙織を見る。


「嬉しいことも、苦しいことも、一緒に乗り越えてきました。」


「……。」


「だから、これからも五グループ全員で支え合ってください。」


「はい!」


「そして。」


沙織は一眞を見る。


「一眞も、私の大切な家族です。」


一眞は少し驚いた。


「学校では普通の高校生。」


「……。」


「だからこそ、この場所だけは安心して笑える場所であってほしい。」


メンバー全員が頷く。



すると、HONEY BLOOMの一ノ瀬花音が立ち上がった。


「沙織さん。」


「なあに?」


「みんなで約束しませんか?」


「約束?」


花音は周りを見渡す。


「一眞くんの普通の高校生活を、みんなで守るって。」


「賛成!」


「もちろん!」


「絶対守る!」


SUGAR RIBBON。


CHERRY SMILE。


MILK CROWN。


PEACH MELODY。


全員が賛成した。


「じゃあ決まり。」


花音が笑顔で右手を前へ出す。


「約束!」


一人、また一人と手を重ねていく。


最後に一眞も手を重ねた。


「ありがとう。」


四十人が笑った。


「こちらこそ!」


「これからもよろしくね!」


「約束!」



その帰り道。


一眞は夜空を見上げながら歩いていた。


学校では普通の高校生。


芸能事務所では、トップアイドルたちにとって”沙織の弟”であり、大切な存在。


二つの世界を行き来する、不思議な毎日。


だけど、その秘密の日常は、まだ始まったばかりだった。


そして、この先、一眞は五つのグループの中で、それぞれ異なる想いを抱く少女たちと出会い、笑い、支え合い、やがて恋を知っていく。


まだ誰も、その未来を知らない。


これは、プロローグ。


すべての恋が始まる、その最初の物語である。


――第一章「HONEY BLOOM編」へ続く。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。


プロローグでは、柊木一眞と姉・沙織、そして五つのトップアイドルグループとの秘密の関係をご紹介しました。


ここから先は、本編へ入る前に、一眞が普段どのような高校生活を送っているのかを描く「プロローグ 学校編」を全5話でお届けします。


学校ではごく普通の高校生として過ごす一眞。


しかし、クラスメイトたちは誰一人として、彼が五つの国民的人気アイドルグループと交流できる特別な存在であることを知りません。


憧れと秘密が交差する高校生活。


その日常を描いた後、いよいよ第一章「HONEY BLOOM編」が始まります。


引き続き、一眞と彼女たちの物語をお楽しみいただけましたら嬉しいです。


これからも応援よろしくお願いいたします。


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