47話 ちょっと簡単に考えすぎだったらしい
「貴女って、器用なのね。今日はやってみてダメで、毎日練習しないとねっていう流れにしようと思ったんだけど」
「でも、私の手と足についてるだけだから、あんまり強くなった気がしないよ~」
「うん、ちょっとだけ強くなったかな……普通のゴブリンと一応戦えるんじゃない?」
「勝ちたいんだけど……」
「そうだ……。正面から行くの無理だから、戦いが始まったら後ろに回り込んで……なんてのどう?」
確かに、足は更に早くなった気がする。
今までは、皮装備の重さに負けて、躱すのも難しかったし剣の振りも今よりは遅かった。
足さばきと素振りで確かめてみる。
ホントにちょっと、マシになったくらいかな……。
「やっぱ、私の魔力じゃ足りないみたい」
「足りない部分は体力を使わないと……」
「体力? 自信ないけどなあ」
周りと比べても、体力なさそうな私。
「魔力に力を込める感じで……赤い液体のイメージを混ぜていくのよ」
難しいけど……、魔力とは別の所から赤い液体が魔力に流れ込んでいくイメージをしてみた。
赤紫色のようなそんなイメージになっていく。
腕と足に力が沸いていくのを感じる。
おお……、イケルかも。
けれど、すごい疲れる……辛い。
辛いけど……これなら、皮装備をつけても太刀筋をよけられそうだ。
一度ガクッと減ると、持続的には消費しない。
でも、気になるのはどのくらい使えるか。
「カトリーさん、私ってこの剣術ってどのくらい使えそう?」
「えっと、減ったのがこの位で……割り算すればいいんだから、魔力だけなら10回くらいかな」
カトリーさんが何かの数字を計算してくれた。
「結構使えるのね。私って強くなった~」
手と足だけの強化だけど、私にはそれだけで十分。
しばらくは、素振りをしたり走ったり、そこら辺のスライムを見つけて倒していた。
けれど、効果が切れた。
途端に息が切れる。
ものすごい疲労感だ。
身体中が汗びっしょりになる。
今日は身体を拭いてから寝なくちゃ、明日汗臭いなあ……。
息が切れて、地面に大の字になって休む。
もう、19時を過ぎているから空にはナイトバットが飛び始めている。
このままじゃ、スライムとかに襲われちゃうんじゃないかな。
「う~ん、1回の効果は3分くらいね」
カトリーさんが、なんとなく結界を展開しながら言う。
モンスターがめんどくさいに違いない。
なんか、宇宙から来たヒーローのようなそんなモノに似ている気がする。
私のもうひとつの知識から、映像が送られてくる……ビームが出せるのね。
シュワッチ……変なの。
「魔力的には余裕かもしれないけど、体力的にはダメみたい……」
モンスターも2回出てきたら、2回目はヤられちゃいそう……。
これは、魔法っていうよりは体術ね。
「カトリーさん。強化魔法って魔法って感じしないのね」
「強化魔法って強力だからそうそうは教えられないし、できるもんじゃないから他ので埋めたのよ」
「確かに体術を使った時の方が、強くなった気はしたなあ」
「さっきの水のイメージは強化魔法の第一段回なのよ。あと、何段階かあって効率の良い強化魔法に繋がっていくの」
奥が深いんだ……。
ちょっと簡単に考えすぎだったらしい。





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