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不屈のHERO  作者: ポテ男
15/18

episode15

最近書いてみたいテーマのものが多くて困ったです。。。

誤字脱字などなどあるかも知れませんがトウシローの馬鹿野郎と思って見逃してください。

不屈のHERO episode15


春がいいバトルを見せた。不利だと思った戦いに逆転して見せた。俺も負けてられない。


episode15


足を怪我した春を背負って階段を降りる俺。師匠に任せたら春に何するかわからない。だから俺が背負っているんだが軽過ぎる。まるで赤子を抱いるみたいだ。

「重くない凌くん?」

「いや、むしろ軽過ぎる。もっと食べないとダメだぞ春。」

「それ以上食べると重たく………(小声)。」

「ん?なんか言ったか?」

「なっなんでもないよ!」

「そっか。」

と俺は前を向き階段を下りる。その後ろを師匠がついてくるがさっきからニヤニヤと笑みを浮かべるその顔が物凄くムカつく。そんなことを気にしつつ階段を降りていくと部屋に辿り着いた。そこには何に使うかもわからない機械がズラリと並び薄気味悪い空気が流れていた。俺は春を背負いながら部屋を歩き回るが奇妙な物が入った瓶が乱雑に置かれているだけだ。

「中身がわかるかね?」

そう、俺達の目の前に突然現れたのは背中が大きく曲がりその背丈に不釣り合いな杖を突いた老夫が立っていた。俺はその男に見覚えがある。千道にギタギタにされ地面に伏せていた時も師匠が千道と戦っている最中にも現れた確か名前は…藤堂だ。

「よくぞ春をここまで連れてきてくれたささ、春をこちらに渡してもらおうかの。」

「誰がお前なんかに春を渡すかよ!それより冬月は何処だ!何処にいるか吐かねーと痛い目見るぞ。」

「痛い目見るのはどっちかの!」

藤堂は杖を地面に一回突くと後ろから大男と同じ様な骨格を持ったロボットが現れた。今までは生身の人だったが相手が機械なら容赦する必要もなければ壊しても心が痛まない。

「いけGR-5奴等を殺せ!」

「そんな玩具で俺が負けるかよ!!」

俺はすぐさま前に出る。ロボットの懐に入りそして……。

「『桜花正拳』」

呆気なく壊れてしまったロボット。俺はロボットに目もくれず藤堂を睨む。

「やはり良い『力』を持っておるな鏡見 凌よ。だがお主今壊したロボットが何かわかっておらんな。ほれ、見て見るが良いそのロボットは…………。」

嫌な予感がする。俺はロボットに目をやる。壊れたロボットの胸のあたりにとんでもないものがいた。それは……。子供だ。身体はこのロボットと半分以上融合しておりそして小さな声で今にも消えてしまいそうな声でこう言い続けていた。

「痛いことしないで。……おじさん達の言うことちゃんと聞くよ。だから……だから痛いことしないで。」

何度も何度も口にするその言葉ついにはその声は聞こえなくなり目に光がなくなる。

「わかったかな?そのロボットの核となっておるのは『人間の子供』じゃ。」

そう言うと藤堂は1人の子供を俺達の前に出して言う。

「そのロボットどうやって作るか見せてあげよう。今日は特別じゃぞ。」

「嫌だ。お願いおじさん痛いのは嫌だ。痛いのだけは。……お姉ちゃん助けてお兄ちゃん助け………」

目の前でロボットに喰われる子供。身体中に機械のケーブルが刺さり叫ぶことが出来ない様に口を塞ぎ身体はロボットと一体化してしまった。その時の子供の瞳に映るのは俺だった。頬を流れる涙がゆっくりと落ちて行くのを見た。こんな時に俺の体はピクリとも動く事はなく春は口を両手で塞ぎながら絶望し、師匠は怒りで握った拳から血が流れ出していた。

「ほれ、出来たぞ。こんな風に造るんじゃよ、簡単じゃろ。子供はええぞ。溢れる生命力!その生命力がわしが作ったロボット達に力を与えるんじゃ凄かろう。」

「何で……何でこんな事をするんだ。」

「教えて欲しいか?……わし等の組織『神の軌跡』が子供達を使ってこんな風に非人道的人体実験を行っているのはBOSSの『最善 帝』様の御命令でじゃ。」

「最善 帝だと!?あの帝王財閥の最善 帝か?」

「ふふっ。そうじゃその帝様の御命令でわし等は人体実験を行っておるのじゃよ。わかったか?」

「だから!何で人体実験をしているんだって言ってんだよ!!」

「帝様にはご令嬢がおっての。そのご令嬢は10歳の時に事故に遭われてから今まで眠り続けておられる。そのご令嬢を目覚めさせる為の実験じゃよ。」

「けどこんなことしていいことと悪いことがあるだろうがよ!」

「お主にはわかるまい!!自分の大切な娘が眠り続けあらゆる手を使っても起きることがないその時の父親の気持ちが!!」

「そんな事してる奴の事なんてわかるかよ!そんな事をしてて法に触れないわけないんだ!お前らはすぐに捕まって死刑になるだろうな!」

と俺は言ったが藤堂は全く反応せずに不気味な笑みを浮かべてこう言った。

「わし等がやっている事は法で裁く事は出来んよ。それはなこの実験に投資している奴等がわし等がやっている事を揉み消し闇に葬るからじゃ!警察や政府の役人、大富豪達もわし等に協力し、金を出し、技術を貸し、人材を送り込む。何故こんな利益にならん事に協力するかわかるか?それはなこの実験が表向きには『不老不死の薬』を作ると言う名目で動いておるからじゃ。」

「そんな事できるはずない。そんな事を出来るのはこの世で誰もいない!いや、してはいけないんだ!」

師匠は声を大にして言うが藤堂の耳には届かない。

「わし等は帝様のご令嬢を救う為あらゆる薬や細胞を作り上げた。じゃがそんな生身の人間に投与してどうなるかもわからん様なものを自分で試すのは怖い。だからこその子供じゃよ。子供はええぞ溢れる生命力!それに子供はこの世界に溢れるほどおる。捨て子や孤児院にいる貰われない子供。何処からでも調達できるんじゃよ!子供達はわし等の事をいい大人だと言うが自分達がされている事すら知らず喜んでおるんじゃ!」

藤堂が自分の顔を抑えて笑いを堪えていた。その姿を見て、その話を聞いて怒らないのは不自然かもしれないが堪えていたのだ。もし今ここで手を出したら今の俺だったらあの男を殺してしまうかもしれなかった。それに藤堂の後ろにはに手を縛られ壁に拘束された子供がいた。それを目にしてしまい助け出したいが手を出してみろ、殺されかねない。だから今は……今だけは我慢するしかなかった。藤堂が隙を見せるまで。

「まあ、その過程で生まれた細胞。『イヴ細胞』には驚かされたわい。投与した者にすぐさま適応し自ら成長、学習しどんどんその組織を変化させ進化しおった。そしてこの細胞は112号と113号『夜城 冬月』と『夜城 春』の2人にも投与しておるのだがこの2人だけが例を見ない成長を見せよったのじゃよ!傷はすぐさまは塞がり身体能力は向上したのじゃ。ほれその傷付いた足を見て見い。もうほとんど傷は塞がっておるはずじゃぞ。」

藤堂の言う通り春は普通に立っていた。普通なら足を地面につけ体重をかけるまでも無く激痛が走るはずの足で立っていた。

「わし等はその例を見ない進化をした細胞を調べる為2人の元に言ったがその時にはもう遅かった。あの施設を逃げ出しおった。逃げ出してから数日で発見することはできたが追手を悉く退け続け施設にいた時ではあり得ない成長の仕方をしておった。だから今まで追手を送っては学習させ続けておった。そして時がきたのじゃよ。さあ、こちらにきなさい夜城 春。」

俺の怒りは頂点を通り過ぎ耐えるにはもう限界があった。身体が震え彼奴を許すな!殺せ!と言い続ける、心が真っ黒にそまったようなおもえるほど怒りで埋め尽くされもう限界だった。

「師……師匠。もう……俺……。」

「わかってるよ。だから行って来い!俺が許す!子供は俺に任せろあと春も守っておいてやるよお前からな。」

「ありがと師匠。」

「おっ?やるのか小僧?わしの後ろにおる子供の姿が見えんのかわしがちょいと命令すれば全員しっ…………」

俺は藤堂の懐に入り込み床が割れるほど踏み込みただ憎しみだけを込めた拳を振りかざしていた。その時、俺がどんな顔をしていたなんて容易に想像できる。ただ醜く獣のようだろう。

「ゔあぁああぁぁああああああああああああぁぁあああああああああああああ!!!!!!」

拳が藤堂の顔面にめり込み骨が折れる感触が拳を伝わってくる。そして人間が飛ぶはずがない勢いで飛び壁に勢いよくぶつかる。気を失いかけている藤堂が前に倒れるよりも早く前に立ち拳を交互に突き出した。そして頭を鷲掴みし床に何度も叩きつけ振り回して床に投げつけ踏む。そんなことを繰り返し晴れることのない怒りをぶつけ続ける。部屋の機械は壊れ備品も全て壊れ部屋の中はめちゃくちゃだ。俺の拳や顔、それに道着には藤堂の返り血が付いた。

「凌。……凌!………凌!!」

藤堂に跨り殴り続けていた俺の腕を取り止めてくれた。あのままだと俺は藤堂を殺していたかもしれない今の藤堂は半殺し状態。顔は血で真っ赤に染まり腫れ上がっていた。

「師匠。」

「何だ。」

「子供達は……どうなりましたか。」

「全員無事だ。心配するな。だが全員まいちってる。俺の知り合いをこっちに呼んでおいた。そいつに信頼出来る孤児院にそのまま送り届けてもらう。心配するな。」

「はい。」

「なら、お前はここで待ってろ。ここからは俺が冬月ちゃんを助けに行く。だから……。」

「師匠がここに残ってください。

……いや子供達をその知り合いに直接預けるまで一緒にいてあげてください。」

「………わかったよ。春ちゃんちょっといいかな。」

そう言い師匠は春を連れて部屋の角へ行き春に何かボソボソと伝えていた。その時の俺には何も聞こえなかった。


「すまないが春ちゃん。凌のことを頼んだぞ。今のアレを見てわかったと思うが凌はこんなゲス野郎に会っちまうと収まることのない怒りと憎しみで我を忘れて暴走する。この先そんな奴等がまだまだいるかもしれない重たい事を言うがその時は止めてやってくれないか。」

「わかりました。私が何処までできるかわからないけどやれるだけとの事はします。だって私あんな凌くん見たくないですから。」

私は見た。凌くんが子供達を助ける為とはいえ感情に身を任せて暴れまわり人の命を絶とうとしていたあの後ろ姿。その背中は悲しみで一杯だった。あんな思いはもうさせたくなかっただからもしこの先何があっても私は凌くんを止めなくちゃいけない。

「なら俺は子供達を連れて上に上がる。すぐにとは言えないが必ず追いついてやる。それまで……待ってろよ。」

そう言って綾鷹さんは子供達を抱えて行ってしまった。私は凌くんに近づいて肩に手を置く。

「大丈夫凌くん?」

「……ああ、大丈夫だよ。先に進むか。」

「……うん。」

凌くんの声に全く気力はなく。ゆっくりと体を起こしフラフラと歩き始めた。私はその後をついて歩いた。


続く。


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