episode10
1ヶ月に1話のペースで投稿したい(願望)
それと視点がよくくるくる変わるのでよくわからんことになると思います。いい方法模索中です。
不屈のHERO episode10
学校を休み休み通いながら続けた修行も今日で2週間。この間、奴等はここに攻めてくる気配すらなかった。そして俺達はあの千道とか言う奴を倒す為に力を付けたがあんな結果になるとは誰も予想しなかっただろう。
episode10
「鏡見。先生はものすごく悲しいぞ。」
放課後、春と帰ろうとして居る所を担任に話があると職員室へと連行された。そして始まったのがこれだ。
「いくらこの学校がテストの成績重視で評価するとはいえ、ほぼ学校には来ないし、来たと思ったらホームルーム終わりに授業をバックレるとは何なんだ。先生はなっ!………………っていないじゃないか!!!」
「鏡見君なら先生が熱く語ってる間に帰りましたよ。」
「なっ!!」
先生の長い話を聞かずに春の待つ正門へと走った。あの先生が語り始めると1時間は止まらない。
「お待たせ春。」
「うんん。早かったね、何だったの?」
「ん?大した話じゃなかったから大丈夫だよ。」
そう言って俺達はそのまま家へ帰るのだった。
家に着くと冬月はおらず代わりにメモが残されてあった。
「えっと「綾鷹の所に行ってくる!帰りは遅くなるから晩ご飯は春達だけで食べといてくれ!冬月より。」だってどうする凌くん。」
「2人だけか。俺は別にしたい事もないし。春は何かしたいのか?」
「私は………特訓したいかな。」
「特訓ね。んじゃやるか俺たち2人で。」
そう言うと素早く準備し外で待つと部屋から出て来たのは上下白のジャージに俺と同じ青のオープンフィンガーグローブを付けた春の姿。
「どうしたんだよそれ?」
「えへへ。似合う。近接戦闘も出来るように動きやすい服を貰ったんだ。」
「似合ってるけど………貰った?」
「うん。」
「誰に?」
「綾鷹さんに。」
ここで俺は凄い疑問が浮かび上がる。何で師匠から貰ったんだ。それよりも何で採寸もしていない春の体のサイズがわかるんだ。とにかく想像出来るすべての事を配慮して次に師匠にあった時全力で殴ってやることにした。
「何処で特訓しようか。」
「それだったらいい所あるよ!」
と元気良く手をあげて答える春何を着ても可愛いがやはりジャージ姿も可愛かった。
「私達が始めて会った公園はどう?」
「………。」
「………凌くん?」
「んっ?ああ、そうだなそこにするか。」
「うん。それじゃ先にあの公園に着いた方が勝ちね!負けたら罰ゲームだよ!ヨーイドン!」
とスタートの合図をしてすぐさま走り出す春。それに油断した俺は完全に出遅れてしまった。確実に罰ゲームだ。
「はぁはぁはぁ。」
「遅いよ凌くん。」
この公園……俺が始めて冬月と春に会って少しだけ俺の人生が180度変わった場所。 俺にとっては大事な場所だ。
「いやいや、春が速すぎるんだよ。」
「そうかな~?それよりも罰ゲームだよ!」
「わかったよ。何すればいいんだ?」
「えっとね~…………なら本気で組手してください。」
「それ罰ゲームなのか?」
「女の子に全力出せない凌くんなら罰ゲームになるんじゃない?」
「それもそうだな。」
「手加減しちゃダメだからね。もし手加減したら怒るよ。」
「ど、努力はする……から。」
それから俺達は公園で拳を交えた。
その頃山で修行中の冬月と綾鷹は…。
「はぁぁぁぁあああ!!」
「よっとっ。」
木刀での実戦訓練中だった。
「『斬破』」
「そう簡単に喰らわんぞ。」
と綾鷹は私の斬撃を避けて間合いを詰めて来た。がこれは私の狙い通りの展開となった。
「掛かったな綾鷹よ!!ここはもう私の領域だ!!」
木刀を寝かせて大きく後ろに下げ剣先を地面を掠めるほど下げる。そして瞬きするよりも早く突きそのまま上へ薙ぎ払い『斬破』を繰り出した。
「っ!」
「はぁぁぁぁああ!」
気付けば綾鷹は私から距離も取り手に持つ木刀を見るのだった。木刀は見事に二分され、その片割れは私の足下に落ちている。
「やるな。中々の三連撃だ。」
「だろう!私も中々成長したものだ。だがまだまだ私は高みを目指すぞ綾鷹!」
「はいはい。それじゃ次は俺が素手で冬月ちゃんはそのまま木刀を使って続きをしようか。」
「素手でやって怪我をしても私は責任は取らんぞ。」
「お生憎様。俺はそんなに弱くない。」
と綾鷹は自然に身を任せたように流れる構えをとった。そして私もそれに続くように木刀を構えた。この時、私はワクワクしていた。これほどまでに強い者とやれることに興奮しているのか体が熱く火傷しそうだ。楽しい。その一言で私のこの思いを表すには足りなかった。そして私はこの思いを抱え綾鷹へと向かって行くのだった。
あれから3時間弱、休む事なく春と拳を交え続けた。春に本気で組手をする様に言われたが結局防御できるギリギリの攻撃しかできなかったが春は気づいているだろうか。
「凌くん!」
「はっはい!」
「全力出してたけど全部私が防御できるところにしか手を出してなかったよね!」
「…ソンナコトナイヨ。」
と春から視線をそらし嘘をつく。
「私だってそれぐらいわかりますよ!私の顔も下半身も攻撃しないで受けやすい腕や正面からのしかなかったですよ!」
「たまたまだって。それよりもちょっと休憩しようぜ春。」
「誤魔化した!もお、凌くん!」
春に襲いかかられる寸前に俺の携帯が鳴った。
「ん?はいもしもし?」
「【凌か?奴等が来たぞ。今回は二手に別れて来てるみたいだ。お前達のいる場所は…公園だろ?そこから北に行った所に奴等が来るからそっちは任せる。】」
「了解ッス師匠!」
「凌くん奴等が来たの?」
「そうみたいだ。ここから北に行った所って言ってたなということは北ゲートのあたりかな。」
北ゲート。そこは東西南北に作られたゲートの一つで東西南は街に面しているが北ゲートだけは山方面に作られた街から1番遠い場所にある。周りには何もなく人気もない。
「凌くん急いでいこっ!」
「おう!」
公園の補修もせずに俺達は北ゲートに急いだ。だがこの時の俺はあんな結果になるとは予想もしていなかった。あんなことになるなら俺は………。
俺達が北ゲート付近に着いた時にはもう奴等を目視出来る所まで来ていた。そして奴等の中にはあの大神と千道と呼ばれる男が居た。
「止まれお前等!こっから先には行かせないからな。」
「ここまでわざわざ迎えに来てくれたのか。それは探すて間が省けた。」
「何言ってんだ?」
「夜城 春。君を探していた。さあ、こちら側に来なさい。そしたらそっちの子供は殺さずに生かしておいてあげよう。」
「残念ですが貴方達の言うことなんて信用してません。だから全力で抗わせてもらいます!」
と構える春。その堂々とした構えと凛とした横顔に見入ってしまう俺がいる。
「そうかい。なら我々もそれなりの対応をさせて貰うよ。力で君を支配するしかないようだからね。」
「そんなこと俺がさせると思うのかよ。」
俺も春の隣に並び構えをとる。そして千道をこれでもかと言うほど睨む。
「残念だが君達の相手をするのは私ではない。まずは……輝。」
「おう。」
千道の後ろから大神が現れ拳と拳をゴツゴツとぶつけ気合を入れる。
「久しぶりやな鏡見。今回は俺が勝たせて貰うで!」
「やれるもんなからやってみろ。返り討ちにしてやんよ。」
「いくで、お前等!!」
と大神が飛び出した後、それに続いて大男3人が飛び出した。
「凌くんは大神をよろしく。私は後ろの3人相手するから!」
「おいちょっと待っ!」
と答えを聞く前に前へ飛び出した。
「何や獲物が勝手に突っ込んできたでそんなに先にボコボコにされたいんかい!!」
と大神は手刀を繰り出したがそれを軽々と上へ飛び大神の頭を踏ん超えて行く。それに驚く俺と大神。そして春はそのまま一番前にいた大男の体に飛び蹴りを浴びせるのだった。
「負けてられないな。」
俺も春に続き前に出るそして大神と拳を交えるのだった。
続く。




