37頁目 おまけ 朝のコーヒー
37頁目 久々のおまけです♪
男は珍しく、朝日よりも早く目が覚めた。
まだ外は薄暗い。喉が乾いたので、台所に向かって水を一杯コップに注ぐ。
「まだ早えな。」
おもむろに時計を覗き込む。
いつもの出勤にはまだまだ時間があった。
かといって二度寝するほどの眠気も無かった。
「仕方ない。もう行くか。」
こういう日はさっさと行ってしまったほうが時間もできる。
そうだ、やりかけの試作もあったな。
うるさいのが来る前に仕上げよう。
そんなことを思いながら支度を整える。
顔を洗い、髭を整え、いつものワイシャツに袖を通す。
「いってきまーす…。」
誰に言うわけでもなく、空っぽの部屋に向かって言う。
外はまだまだ肌寒かった。
自分の工房に着いた男は、いつもの朝のルーティンを行う。
雨戸を開けて、お湯を沸かし、観葉植物に水をやる。
「さて、やっちまうか。」
沸かしたお湯でコーヒーを淹れて作業台に座る。
作業途中の機械とパーツを机に広げて、組み上げる。
…時折外してはまた付ける。
頭に思い描いた試作品を形にしていくが、いざ組んでみると思ったようにいかなかった。
「…改善の余地あるか。」
アイツが来たら、ヒントをもらおう。
思いもよらない発想が飛び出すからな。
「またガラクタ作ってー。とか言われるかもな。」
想像したら思わず口元が緩んでしまう。
リーン
「おはようございまーす!」
工房の扉が開くと元気な声が飛び込んできた。
「おはようさん。…今日はえらくご機嫌だな。」
「えへへ。わかります?相棒にお土産がありますよ!」
今日もいつもと変わらない一日が始まった。




