3話 急展開(前編)
ある任務で入学した黒鉄新庄は、金子コーポレーションの令嬢、金子水理と協力することになった。早速話を進めるべく2人はレストランで話し合うことになった。
だがそこで予想外のことが⁈
目的地についたらしいので外に出てみると目の前には立派なレストランの建物があった。
「ここからは私が案内いたします」
「お前が大山か?」
「はい、そうです」
やはり全く見分けがつかない。三つ子ってすごいな
「ではこの部屋にお入りください。何かあったらお声がけください」
ドアを開くとまるで王室のような部屋が広がっていた。レストランなのに、
「随分と豪華だな」
「4大企業の息子さんがいらっしゃるんですよ?当たり前です」
「なんの話をするつもりだ?まさかうちの会社を買収でもするのか?」
「冗談はよしてください」
「ではなんの話だ?」
「わかって言ってますよね?協力の話です」
金子が優雅に椅子に腰を下ろした。
「具体的には何の話をするんだ?」
「まずは互いに知っている情報を開示しましょうか」
「おそらく俺の持ってる情報は少ないぞ?不平等だがいいのか?」
「今回は協力という形です。契約ではありません」
「なるほど。じゃあ先に話してもらえるか?」
金子は等価交換をそこまで意識していないようだ。信頼を得るためなのか?
「もちろんです。まずこの学校の設立や運営などにプロジェクトアンディエが関わっていることはご存知ですか?」
「全く知らなかった」
「今回私たちが学校を潰せと命じられた理由は?」
「それも知らない」
「本当に何も聞かされていないのですね」
「父はそういう人間だからな。何をするにしても自分だけで何かを成し遂げなければ許さない人だ」
「話を戻しましょう。プロジェクトアンディエはこの学校を利用して良からぬことを考えています」
「待て待て、その良からぬことは何なんだよ?」
「それがわからないから困ってるんです」
なるほどな。理解した。意外と早く決着がつきそうだな。ここはひとつ仕掛けてみよう。
メモ帳をポケットから出して、それを無言で金子に見せた。
金子が顔を歪ませた。
協力とはこういうことを言うのかな?
「ではこちらからはまだあまり知られていない情報を提供しよう。このスマホを見てくれ」
不自然な無言が数秒続いた。
「ポイント管理システム⁈」
「そうだ、知らなかっただろ」
「少なくとも入学式前にはこんな機能ありませんでした」
「そう、これは今日追加された機能だ」
「中でもポイント契約システムは恐ろしいですね」
「この高校ではポイントを成績として扱うのにそれを賭けなどに使えるなど頭のおかしい話だ」
「でも普通、そのシステムを入れると学校側は不利になりますよね?」
「いや、俺たち相手だと有利だな」
「?」
「俺たちはどんな大学にいかないといけない?」
「少なくとも偏差値70以上の大学でしょうか。私たち4大企業の入社規定がそうなので、社長にすらなれません」
「偏差値70以上は何ポイント必要だ」
「8000ポイントでしたか?」
「この学校のシステムでは最大10000ポイント手に入る」
「まさか」
「そのまさかだ。この契約機能はおそらく学校側も介入できる。つまり俺たちのポイント数は契約機能、いや、賭け機能でマイナス2000ポイント以上減らされたら、会社を継ぐことができないというわけだ。俺たちを入学させたのも危険覚悟の罠なのかもしれない」
アナボコだらけの不完全な推測だ。だがこの推測には大いに意味がある。今はこれでいい
「やはり、あなたは有能ですね。お礼といっては何ですが、私の情報を一つ開示しましょう」
テーブルに運ばれてきたのはトランプだった。
「トランプで何をするんだ?」
「ババ抜きです。不正が無いようにあなたがシャッフルしてカードを配ってください」
かっこよくシャッフルをしようと思い、ネットで見た技をしようと試みたが失敗した。
その後ババ抜きは順調に進み、俺が2枚、金子は1枚持っている状況になった。
「で?情報って何なんだ?」
「今からそれをお見せします」
「?」
金子は俺の2枚のカードのうち1枚を握った。
「今、私が持っているカードはジョーカーですか?」
「いいえ」
金子はもう片方のカードをとって、無事試合は金子の勝利で終わった。
「何で俺が嘘をついているとわかったんだ?顔に出てはいなかったはずだ」
「これが私の能力です」
「能力?現実離れしたことを言うな?」
「いいえ、現実です。私は相手が話した言葉が嘘なのか見分けることができます」
「俺は昨日ビーフシチューを食べた」
「嘘ですね」
「俺は昨日うどんを食べた」
「嘘ですね」
「俺は昨日カレーを食べた」
「本当です」
「どうやら本当に能力を持っているみたいだな」
「能力を持った人間は3人います」
「誰なんだ?」
「4大企業のうち黒鉄カンパニー以外の社長の血筋です」
「何で黒鉄カンパニーは持っていないんだ?」
「それだけ実力があったということです」
「能力がなくても実力で成り上がったということか」
やはり黒鉄家は真のバケモノのようだ。
「そういうことです」
「さて、話すことも話したし、帰るか」
「驚かないんですか?」
知っていたとは言えないな。
金子家と黒鉄家ではある程度の繋がりがある。
だから俺、父、父の秘書なら知っている話だ。
だが、この状況ではどうしても知っているなんて言えないんだ。
「よし、情報交換したし帰るか!」
「待ってください。ここがどこだかお忘れでは?」
「いいのか?俺は払わんぞ?」
「全然大丈夫です。好きなだけ頼んでください」
メニューにはたくさんの料理が載っていたがどの料理も値段が高く、進んで買う気持ちにはなれなかった。その中でも安い料理を二つ頼んだ。
「もっと高い料理頼んでもよかったんですよ?」
「いやいや、そんなの無理ですよ」
「そういえば、貴方はどんな生活をしているのですか?」
「この場ではそんなプライベートの話はできないな」
「ですよね」
「俺たちは盗聴されてる。ですよね、黒幕さん?いや伊藤校長?」
読んでいただきありがとうございました!
今回は伏線的なものが多いですね?
逆に言えば次話にならないとわからないことが多いです。なので次話を見ましょう!
あ、それとは別でわからないことがあったらコメントください。答えられることなら返信します!
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