2話 協力関係
前回、任務で高校に入学した黒鉄新庄。
任務を遂行しようとする彼に一体何が起こるのでしょうか?結末は彼の行動次第です。
では、物語の世界へ行ってらっしゃい!
4月9日
今日は特編授業で午前中で授業が終わる日だ。1限、委員会決め 2限、LHR 3限、独習
どうやら授業内容などは全く普通の高校と変わらないらしい。
「委員会決めを始めるぞ。皆席に着け」
1クラス50人で計20クラス存在する。俺たちのクラスは20組だ。
そしてこのクラスの担任は学年主任でもある井上だ。
「まず学級委員を決める。やりたい者はいるか?」
二名が手を挙げた。
「どちらが副になるか決めてくれ」
「必要ありません。私、金子水理が学級委員長で彼、小山泉水が副学級委員長です」
まさに息ぴったりな二人だった。
「自己紹介をしましょう。私、金子水理は金子コーポレーションの社長、金子総一の娘です」
「そして私がお嬢の執事です」
「え?嘘でしょ?」
「本物じゃん!」
教室は騒然としていた。
今の日本は金子コーポレーション、シャークスブラッド、プロジェクトアンディエ、黒鉄カンパニーの四つの大手企業が国自体を支えてる。
目の前にいる金子はあの4代企業のうち最も財力を持っていると呼ばれている金子コーポレーションのご令嬢だ。ちょっとした有名人な訳だ。
「では学級委員長はお前たちに任せる。残りの委員会決めを手伝ってくれ」
「ではその前に学級委員長として最初の仕事をします」
「?」
「副学級委員長を交代させます」
「つまりよっぽど推薦したい人間がいたということか?」
先生の質問を無視して、金子は話を続けた。
「この学校にいる有名人は私だけではありません。ですよね黒鉄新庄くん?」
金子が口にしたのは間違いなく俺の名前だった。
俺は黒鉄カンパニーの次期社長。黒鉄新庄だ。
「あなたを副学級委員長に推薦します」
「それはどういう風の吹き回しだ?」
「協力しませんか?」
やはり金子の方も同じ任務を与えられたようだ。確かに金子は実力がある。
「確かにお前には実力がある様だな」
俺の正体を見破り、目的まで当てた。
それだけでもあいつの実力があることはよくわかるが、
「そう見えたのならよかったです。黒鉄くんの存在がこうしてクラスに知れ渡ったわけですから、あなたもよかったのでは?」
皮肉だな、表には出るつもりはなかった。
「協力することを拒否した場合は?」
「せっかく執事を副学級委員にさせて、推薦したのにですか?困りましたわね」
仲間になることには問題ないか、否が応でも俺を学級委員にしたいなら逆に怪しいが、別に深い思惑があるわけではなさそうだ。
しかし、仲間が優秀であれば優秀であるほど、俺が利用されるリスクは高い。
美しい薔薇には棘があるという言葉が最適かもしれない。
だがそれ以上にメリットが大きいのも確かだ。
「わかった。目的が同じなら俺も協力する」
「なら交渉成立ですね。では先生、副学級委員長を交代しました」
「好きにしろ」
その後の委員会決めは難なく進み、すぐに終わった。
LHR、独習も終わり。帰りのホームルームに差し掛かった時、あることに気づいた。
学校で支給された携帯に入っているアプリに新たな機能が追加されていた。
「起立!礼!」
帰りのホームルームが終わり、教室を出ようとした瞬間誰かに肩を叩かれた。
「お嬢から話があるそうです。校門前に来てください」
肩を叩いたのは金子の執事の小山だった。
「早速、協力の話か?」
「話の内容はお伝えしません」
足早に校門に向かった。が、金子らしき人はいなかった。
その代わり、小山らしき人がいた。
「金子はどこだ?」
「レストランでお待ちです。どうぞ車にお乗りください」
「そういや、お前どうやってここに来たんだ?」
「?」
「小山はさっきまで教室にいただろ?瞬間移動レベルの速さじゃないか?」
「いや私は中山と申します」
「双子なのか?いやその名前だと大山もいそうだが」
「大山、中山、小山の三つ子です」
「三つ子だったのか」
「お嬢がお待ちしています、急ぎましょう」
目的地についたらしいので外に出てみると目の前には立派なレストランの建物があった。
解説:執事を1回、副委員長にした理由は他の人が副委員長になるのを恐れて枠を取っておいていたからです。
読んでいただきありがとうございます!
今回はいつもより一層真剣な黒鉄くんでしたね?
次のレストランで一旦山場を迎えるのでお楽しみに
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