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第49章:『A』の文字 (The Letter A)

日々は、ルーチンの中へと埋没していった。汗、鋼、そして戦略。一つの困難と次の困難の間にだけ存在する、あの特有の密度を持った一週間。


第二ラウンドの前日までに、モトの剣術はその性質を完全に変えていた。もはや彼は、口論に勝とうとするかのように無闇に刃を振り回すことはなかった――一撃一撃は計られ、受け流し(パリィ)は相手よりも早くそこに到達する。リリーは最後の稽古を終えて木剣を下ろし、しばらくの間彼を見つめた。


フォームは完璧ね」


モトは黒曜石の刃に寄りかかり、顔の汗を拭った。「どう使いたいか、ずっと考えてたんだ。基本的には防御的に。ラインを維持し、隙を作り、相手を自分の方へ誘い込む」


「あなたのスタイルに合ってるわね」と彼女。


「次の試合で見せたい新しい技があるんだ」彼はニヤリと笑った。「見ててくれよ」


リリーは稽古用の剣を鞘に収めた。「楽しみにしてるわ。幸運を」


同じ日の朝。ナジョはフローラの検問所の前に立ち、胸を張り、熟考の末に自分でもあまり納得のいかない決断を下したという顔で立っていた。


「こんなもの使いたくはなかったんだが」彼は警備兵に言った。「俺はジニンビの孫だ。通してくれ」


警備兵は樹皮のような質感の皮膚を持ち、あらゆる言い訳を聞き飽きたような目をしていた。彼は、それが通用しない理由を説明する直前の、あの独特の哀れみのこもった目でナジョを見た。「ジニンビ。ニカの軍閥ウォーロードか」


「平和の守護者だ」


鼻で笑う音。「サンゴ女王はニカを蔑んでいる。ダグラスを蔑み、特にジニンビを忌み嫌っている」彼はわずかに身を乗り出した。「ここでその名を出しても通行証の代わりにはならん。お前の背中に標的ターゲットを書き込むだけだ。去れ」


彼らは街へと引き返した。


タナカが組み立てた『箱』は、お世辞にも優雅とは言えなかった。端材のパネルと厚手の毛布。光を入れずに両腕だけを袖に通せるよう、中央に隙間が作られている。彼女はそれをホテルの部屋の床に置き、ナジョを見た。


「あなたの恐怖は、雷そのものじゃないわ」彼女が言った。「過剰な負荷オーバーロードよ――光、音、そして雷が『訪れる』というその感覚。だから、それらをすべて取り除くの」


ナジョは箱をじろじろと見た。「俺が、この中に入るのか」


「完全な暗闇。完全な沈黙。袖越しに、あなたの背中に触れることはできるわ」


彼はもうしばらくそれを見つめていたが、やがて中に入り、蓋を閉めた。


完全な、静寂と暗闇。


「『恩寵の反転グレース・インバージョン』、起動」タナカの声がこもって、しかし落ち着いた響きで届いた。「ただ、呼吸して」


世界の境界が和らいでいく。視覚と聴覚が失われたことで、別の何かが動き出した――ザラついた、絶え間なく変化する感覚のフィールド。出所のない圧力と光。彼は、石越しに熱を感じるかのような感覚で、タナカの手の輪郭が背中に触れているのを感じ取った。それは正確には『見る』ことではなかった。むしろ、『知る』ことに近かった。


うまくいっている。


「いいわ」彼女が言った。「手を離すわね」


接触が、断たれた。


――ジジッ。


鋭い破裂音が静寂を切り裂いた。痛み――彼のものではない――が走り、幻視が砕け散った。彼の胸が締め付けられる。


「ナジョ。流れの中に留まって。音を追わないで」


彼女の手が再び戻ってきた。


彼らは何度も、何度も繰り返した。エネルギーが動くたびに、恐怖がそれを掴み、彼が唯一信頼できる『いかり』――彼女――へと引き寄せてしまう。雷は、その度にタナカへと向かっていった。


特訓を終えた時、彼の両手は震えていた。彼は汗だくになって箱から這い出し、こんなのは無駄だと彼女に告げようとして――言葉を飲み込んだ。


彼女は自分の両手をこすり合わせていた。皮膚のあちこちが黒ずみ、裂け、水膨れができている。両掌には十数箇所の小さな火傷の痕があった。


「その手……」


「平気よ」彼女はそう言い、手を背後に隠した。


「平気なわけないだろ!」ナジョは、どう処理していいか分からない感情で胸を締め付けられた。「お前が自分を傷つけてるだけで、何の進歩もしてないじゃないか」


それが嘘であることは、彼自身もどこかで分かっていた。だが、彼女が自分の恐怖の『代償』を肩代わりして傷つくのを見ていられないという本心を、彼は口にすることができなかった。だから彼は間違った言葉を吐き捨て、部屋を飛び出した。


彼が戻ってきたのは夜遅く、街が『夜の音階レジスター』へと切り替わった後だった。モトとエイモンは部屋の片隅で静かに準備を進めていた。タナカはどこかで見つけてきた薄い布で両手を包み、本を読んでいた。


ナジョは無言でテーブルの上に『何か』を置き、一歩下がった。


花だった。――発光し、ギザギザの花弁を持ち、微かにハミングしているような音を立てている。衝突跡クレーターにしか咲かないと言われている種類だ。


「……ありがとな」彼は彼女を見ようとせずに言った。「今日の、お礼だ」


タナカはゆっくりとその花を持ち上げた。その光が彼女の顔を照らす。「こんな変異種、見たことがないわ」彼女の声には、いつもの分析的な鋭さが消え失せ、純粋な驚きが混じっていた。「どうやってこれを――」


「衝突跡の植物が見たいって、ずっと言ってただろ」彼は肩をすくめた。やはり、彼女と目を合わせようとはしなかった。


部屋の向こう側で、モトがニヤリと眉を上げた。「おやおや、俺の目には『デレ』が見えるんだが?」


「うるせえ」ナジョの耳の先が真っ赤になった。


モトは笑い声を上げ、腕立て伏せのトレーニングに戻った。


夜の狩人


街が眠りにつく頃、スネークはすでに仕事を始めていた。


彼とブレイクが倉庫でのシフトをこなしている間、彼の前腕にある小さなタトゥーの一つが皮膚から剥がれ落ちた。インクの小さな蛇が、独自の意志を持って影の中へと滑り出していく。


それは居住区にある一軒の家を見つけた。深夜だというのに、そこは煌々と明かりが灯っていた。黒と緑のローブを着た六人の警備兵が、重々しい杖を手に周囲を警戒している。何か重要なものを守っているという威圧的な構え。家の中には、蛇の感覚によれば、一人の青年が母親や姉妹たちと共にいた。怯えながら、何かを待っている。


「あの人殺しが馬鹿正直にここへ来るというのなら」警備兵の一人が家の中へ向かって叫んだ。「ここが奴の終着駅になるだろう!」


真夜中。通りは静まり返っていた。そこへ――茂みが揺れる音がした。


「誰だ!?」


一匹の小さな茶色の犬が、街灯の下へとトコトコと歩み寄ってきた。その赤い瞳が微かに光っている。警備兵たちは顔を見合わせた。彼らは『交信』を試みた――すべてのサンゴ市民に備わっている生来の能力だ。しかし、返ってきた音は『間違い』だった。歪み、喉を鳴らすような、解析不可能なノイズ。犬は玄関まで歩いていくと、一度だけ吠えた。


合図だった。


「いつもなら、もっと早く見つけられるはずなんだがな」背後の闇から声がした。低く、急ぐ様子もなく、親密な間柄特有の乾いた響き。「鼻がバカになったか?」


警備兵たちは動かなかった。動けなかったと言うべきか――男自身が現れるよりも先に、『恐怖』がそこに到着していたからだ。犬は尻尾を振りながら、彼らの脇を抜けて影の中へと駆けていった。彼らがようやく振り返った時、そこに『彼』がいた。五十六歳前後、長年使い込まれた道具のような密度の肉体。長い黒のコート。そして彼の両脇には、口を開け、涎を垂らした二匹のハイエナが控えていた。


「下がれ!」警備責任者が一歩前に出、杖を構えた。


男――ジェフリー(Jeffery)は、ため息をついた。「カズチ(Kazuchi)。片付けろ」


大地が震えた。彼の背後の闇から、巨大な影が分離した。狼の形。その『狼の怪物ウルフ・テラー』は、最も背の高い警備兵よりも頭二つ分は巨大で、その毛並みは月の光を反射するのではなく吸い込んでいるかのように真っ黒だった。瞳は真紅に燃えている。それが飛びかかった。その後に続いた音は、短いものだった。


ジェフリーは、足元の惨状を見ることなく、犬を連れてそこを通り過ぎた。彼は玄関先で靴の汚れを拭い、中へと入っていった。


中から、悲鳴が上がった。彼は手配書のポスターを掲げた。


「本人は、自分が何をしたか分かっているはずだ」ジェフリーが言った。「これ以上、話をこじらせないことを勧めるよ」


彼の背後では、カズチが戸口を占領し、責任者だった者の成れの果てに頭からかじりつき、悠々と骨を砕く音を立てていた。


「食いしん坊め」数分後、ナイフを拭いながら出てきたジェフリーが、愛おしそうに狼に声をかけた。「そんなに急ぐな」


溝の中で、小さなインクの蛇が震えながらそれを見ていた。ジェフリーが立ち去った瞬間、蛇は踵を返して逃げ出した。


夜明け頃、仕事を終えて帰宅するスネークの元に蛇が戻り、彼の腕へと再付着した。そして、蛇が見てきたすべてを彼に再生した。


スネークの顔から、いつもの余裕が消え失せた。彼は誰もいない早朝の通りで、石のように立ち尽くした。あれほど従順で、あれほど強力な怪物を一人の人間が従えている。まともに戦って勝てる相手ではない。


「……トーナメントで勝つしかないな」彼は静かに呟いた。そして、アリーナの方へと向き直った。


第二ラウンド


午前中には、アリーナは立錐の余地もないほどの人波で埋め尽くされていた。観客席が重みに悲鳴を上げている。実況アナウンサーの声には増幅器など必要なかった。彼の声は、ある種の人間の声がそうであるように、ただそれだけで場を支配していた。


「第二ラウンド、開始!!」


観衆が地鳴りのような歓声で応える。


彼が合図を送ると、係員たちが砂場の中央に一枚の木製ボードを運び込んだ。五つの空欄。名前が書き込まれるのを待っている。


「決勝に進めるのは、ここに名前を刻む五名のみだ!」彼はボードを叩いた。バコンと音が響く。「全員を倒す必要はない。生き残る必要さえない。ただ、このボードに自分の名前を書き込めばいいのだ!」


彼は効果を狙って一拍置いた。


「各チームから代表者を一名選出せよ。各代表者には、封印されたシリンダーが渡される。中には――ある一文字のコピーが複数枚入っている」彼は歩き回る。「枠を勝ち取るには、自分のフルネームを綴らねばならん。つまり、他の代表者から文字を奪う必要があるということだ。可能なら交渉トレードせよ。必要なら奪い取れ!」笑みが鋭さを増す。「文字を失えば、そこでチャンスは消える!」


各チームは即座に、切迫した議論を始めた。


モトのグループからは、モトが前へ出た。四文字。短い名前――効率的だ、と彼は考えていた。リリーも自分の側から加わった。冷静に、すでにフィールドの面々を値踏みしている。ホークは首を鳴らし、シリンダーが配られる前からすでに標的を探していた。


「闘士諸君! シリンダーを掲げよ!」


モトが自分のそれを掲げた。


観客席で、スネークが身を乗り出した。彼は目を細め、短く口笛を吹いた。


「あいつ、ついてねえな」


ナジョが眉をひそめた。「あ?」


スネークが指を差した。「あいつが持ってるのは、『A』だ」


タナカが鼻から息を吐いた。


「アリーナの中で最もありふれた文字だ」スネークが続ける。「血に飢えた連中の中に、一滴の血を垂らしたようなもんだぜ」


眼下で、モトはその事実を即座に肌で感じ取った。数十人の視線が、一斉に自分に突き刺さる。『ハンガイカ(HANGAIKA)』――巨漢で、その名には三つの『A』が必要だ――は、すでに頭の中で計算を終えていた。ホークでさえ、こちらをちらりと見た。


リリーが歩み寄り、低い声で言った。「今すぐ棄権しても、誰も責めないわよ」


モトはシリンダーを握りしめた。「……断る」


彼女は彼を値踏みするように見た。そして、自分のシリンダーを掲げた。「私は『O』よ。もし途中で出くわしたら、私のをあげるわ」彼女は彼が答える前に背を向けた。「無駄にしないでね」


モトはボードを見た。自分の『A』。リリーが『O』を二つカバーしてくれる。残るは、『M』と『T』だ。


彼の視線が、他の闘士たちのシリンダーを追った。


「開始!!」

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