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第29章:光の刻印 (Marked by Light)

ゼン編 (Zen Arc: Chapters 29-35)


ゼンの南門は朝の陽光を浴び、それを倍にして跳ね返していた。アーチの隅々にまで施された金の透かし彫り。鳥や花の咲くつるの彫刻は、まるで生きているかのように精巧だった。ニカの石造りの厳格な建築を見た後では、この入り口は「建造された」というよりも、この風景そのものが「生み出した」もののように感じられた。


小さな群衆が待ち受けていた。藁のスカートと赤い布を纏った女たちが、ヤシの葉で前方の道を掃き清め、ゆったりとした大きな円を描くように花びらを撒いている。太鼓とマラカスの音が刻むリズムは、単なる演奏というより、大地自身の鼓動パルスのようだった。その中心に、赤と黄色のローブを着た長身で浅黒い肌の男が、急ぐ様子もなく両腕を広げて立っていた。


「ようこそ、旅人たち。ゼンの国へ。私はポストリ(Postori)部族のコージ(Koji)だ。どのような目的で我々の土地へ?」


「サンゴへ向かっているんだ」とモト。「ここを通過させてもらいたい」


「素晴らしい」コージは右隣に立つ若い女性を手で示した。緑のチュニック。洗練された姿勢。単にぼんやりしているのではなく、高度に訓練された『静の気配』を纏う女性だった。「娘のトリニティ(Trinity)が案内しよう。最短ルートは、我々の主要都市を抜ける道だ。運が良ければ、コーサ王(King Khosa)ご自身が歓迎してくださるかもしれない。陛下は客人をもてなすのがお好きでな」


トリニティが一度頷いた。「喜んでご案内いたします」


ナジョは何も言わず、踊り子たちを見つめていた。かつて別の場所で歓迎され、それがどういう意味を持つのかを見誤った経験のある人間の目だった。シェウは彼をほとんど見なかった。彼女は周囲の色彩、この場所特有の光の質感、そして肺を満たす空気の違いを全身で感じ取っていた。


「ありがとう、コージ」モトが言った。「感謝するよ」


コージが黒い粘土の鉢を持ち上げた。中で赤い粉が微かに渦を巻いている。「中に入る前に、一つだけ伝統の儀式をさせてもらおう。ゼンの民は皆、この刻印を持っている――結束の象徴だ。同時に、これがあれば私はこの土地を移動する者の動きを感知できる。皆の安全を守るためだ」

トリニティが袖をまくり上げた。彼女の前腕には、まるで生まれた時からそこにあったかのように、赤い灰が皮膚に沈着した、柔らかく永遠の刻印が刻まれていた。


コージが親指を鉢に浸し、モトの額に優しく刻印を押した。次に、ナジョ。そしてシェウに向き直り、親指を上げて――動きを止めた。


彼の眉がピクリと動く。その瞳の奥で何かが動いた――警戒ではない。どこかで聞き覚えのある声を聞いたが、それが誰のものかまだ思い出せない時のような感覚。


「君の瞳……」彼は静かに言った。「見覚えがある」


「今日まで、ニカから出たことは一度もありません」とシェウ。「お会いしたことはないはずです」


コージの視線は彼女の顔から動かなかった。その視線の裏側では、彼の『地図』が展開されていた――全土に散らばる何千もの赤い光。ゼンの地で呼吸し、移動する彼の民の地図。そこに、三つの新しい黄色い光が柔らかく明滅を始めた。

そして、シェウの光の奥底に、一つの『残響』が響いた。古く、色褪せた残響。ずっと昔に彼の地図から消え去った誰かの痕跡。


「私が刻印を押す時、その者のエネルギーが一時的な痕跡を残す」コージはゆっくりと言った。「君のエネルギーは、私の記憶にある『ある人物』と共鳴している。私はもうその人物を追跡することはできないが――彼の気配は、今もここに残っている」


シェウの両手が体の脇で固く握りしめられた。彼女の中を駆け巡った希望は、どこか鋭く尖ったものを孕んでいた。「それ……私の父かもしれません」


コージが息を呑んだ。「シェルトン(Shelton)の娘、だと?」彼の声は完全に潜まられていた。「まさか、本当に?」


「はい。父をご存知なんですか?」


「知っている、か」彼は、その言葉では記憶を語るのに不十分だと言わんばかりの響きで繰り返した。「彼は、私の『霊的地図スピリチュアル・マッピング』の発展に力を貸してくれた。深く、穏やかな平和を体現するような男だった。コーサ王ご自身の友人でもあった」


胸の奥で渦巻く感情を押し殺すように、シェウの顎がこわばった。「父は任務中に死にました。私にはそれだけしか知らされていません。私は、本当に何があったのかを見つけるためにここへ来ました」


天候が崩れるように、コージの顔に悲しみが広がった。「私自身が君たちを護衛したいところだが、私にはこの門を守る義務がある」彼はトリニティを見た。「彼女も君の父親を知っている。君が探しているものを見つける手助けをしてくれるだろう」


トリニティが、静かに、そして心から深く頭を下げた。


街道からの太鼓の音が新たな旅人の到着を知らせ、コージは彼らを迎えに向かった。三人は道の端へ寄り、朝の暖かな空気に包まれていた。


「信用できるのか?」ナジョが低い声で言った。非難ではない。痛い目を見て学んだ人間の、単なる防衛本能だった。


「やめて」とシェウ。彼女の声には、ひどく長い間何かを渇望し続け、ようやくその糸口を見つけた人間特有の、揺るぎない確信があった。「これが、私に必要な手がかりかもしれないの」


トリニティが戻ってきた。その表情に焦りはない。「準備はいいですか。ゼンの中心へご案内しましょう」


そこからはるか遠く離れた場所。古びた赤錆のような色の空の下、決して晴れることのない灼熱に焼かれ、ひび割れ、干からびたゲヘンの大地。


広大な平原に、一つの巨大な倉庫が建っていた。波形の壁が軋む音を立てている。その内部では、壁から伸びた太い鎖が『それら』を繋ぎ止めていた――怪物テラーたち。グロテスクで、絶えずうごめき、鉄の枷を今にも引きちぎりそうな肉体。それらが発する低い唸り声が、まるで壁の中に潜む生き物のように空間を満たしている。


その中に、六人の男が立っていた。

うち五人は、全く同じ鮮烈な真紅の髪を持っていた――家族の面影などという曖昧なものではない。もっと正確な、七つ子特有の同一性。それぞれの顔が、一つの『オリジナル』からのバリエーションにすぎない。そして六人目である『指揮官コマンダー』が、ドアが開く音に振り向いた。


「遅いぞ」


光の中からカンゲツが足を踏み入れた。すでにあの冷笑を顔に貼り付けている。「なんだよ、そんな怖い顔して」


兄弟の一人は、『継承の儀』で老人の姿を借りていたあの男だった。上段の席に座り、艶やかな赤毛を持ち、鎖のリンクに『7』と刻まれたブレスレットをつけていた男。

その『老い』は偽装だったのだ。その下にある本当の顔は、他の兄弟たちと全く同じだった。彼は乾いた笑い声を漏らした。「あのトーナメントは、予想以上に楽しめたからな」


四人目の兄弟は少し離れて立っていた。他の者がそれぞれ少しずつ違う髪型をしているのに対し、彼は滑らかな髪を持ち、片手に使い込まれた黒革の表紙の本を開いて持っている。『書記スクライブ』だ。彼は何の躊躇いもなくシャツを脱ぎ捨てると、刃物を手に取り、自身の肩から脇腹にかけて深く切り裂いた。血が土の床に落ち、黒黒とした水たまりを作る。


怪物たちが、ピタリと静まり返った。


古代の信号が、電流のように部屋を駆け抜けた。怪物たちの瞳孔が開く。唸り声が完全に消え去る。ドレッドヘアのような触手を持つ怪物――その歯の並びは、間違いなく『M.E.L.L.Y』という文字を形作っていた――が震え、その手首に分厚い鎖が掛けられた。残りの怪物たちの枷は外された。鉄が地面に落ちて甲高い音を立てる。彼らは主人たちを見つめ、命令を待った。


指揮官が微笑んだ。「さて、ゼンのお綺麗な新防衛システムとやらが、どれほどの価値があるか試してやろうか」


彼らは駆け出した。六人の男と、その大群。真紅と異形の波が、澄んだ光と花びらの香りが漂う国境へ向かって、猛スピードで突進していく。

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