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「……は?」
思わず眉が寄る。
「だから言ったじゃん——」
「だが」
言葉を遮られる。
「お前から貰った“薬”を飲ませた」
「……経口補水液ね」
「その後、冷却循環機を継続して稼働させた」
「……」
ちょっとだけ、息を止める。
「結果、メイドは回復した」
「……でしょ」
「加えて、周囲で働く者たちも、体調が安定している」
「……うん」
「王も、女王もだ」
「……え」
ちょっと待って。
「え、そこまで?」
「うむ、非常に良好だ」
……いや、そりゃそうなんだけど。
「……で?」
少しだけ視線を逸らす。
「それ、私に報告しに来たの?」
「違う」
え。
なんか嫌な予感するんですけど。
「キョウニン」
真っ直ぐ、こっちを見る。
「褒賞を与えたい」
「は!?」
思わず声が裏返る。
「いやいやいやいや」
両手を振る。
「ちょっと待って!? なんでそうなるの!?」
「お前の知識は、この国を救う可能性がある」
「いやスケールでか!!」
「よって、それに見合う対価を――」
全力で遮る。
「てかさ!三日前、めちゃくちゃ否定してたよね!?」
「……」
「“理から外れてる”とか言ってたよね!?」
「……結果が出た」
「出たけど!!」
なんか納得いかない。
「……」
しばらく睨み合う。
それから、私は大きくため息をついた。
「……はぁ」
頭をかく。
でも、ほんのちょっとだけ、胸の奥が軽くなっていた。




