0073
さて、何を食おうかねぇ。
社員食堂てぇ名の食堂街を歩く。
案内板を見る限り、100階と99階とではレベルが違うみたいだ。
100階の飲食店は高級なヤツばかりだな。
代わって99階は庶民向けってね。
むろん、99階で食べますが…なにか?
色んな店が在るから目移りがな。
ん?
石焼麻婆豆腐?
なんかさぁ、ヤケに惹かれるネーミングやね。
良し、ここにするか。
店へ入ると店員が案内を。
っか、定型的な喋り方だと思ったらドロイドかい。
女性型ドロイドでな、一見、人と見分けができない。
出来ないんだが…喋ったらさ、即、違和感がな。
まぁ、ドロイドに感情込めろてぇのが、無茶なんだがな。
こりゃぁ、多分、厨房の調理師もドロイドなんだろう。
っか、一般庶民へ提供する品は、安定した品質が求められる。
そう言った点では、ドロイドの方に軍配が上がるからなぁ。
席に着くと、お冷と冷やしたジャスミン茶が。
日本ではタダが当たり前だが、海外では出ないか有料だ。
そのため、カラドガルグの本社役員が、店に来て驚いたサービスなんだと。
っかさぁ、ホームサーバー。
何処から情報を仕入れて来とんの?
で、何故、今、その情報をブッ込んだし?
まぁ良いか。
しかし、冷えたジャスミンティーって、旨いんだなぁ。
っか、ペットボトルのヤツとは味が違う気が?
まぁ、どちらも合成食材なんだろうが…
入れ方が、違うのか?
そんなん思ってると料理が出て来た。
いや、早くね?
座って5分くらいか?
っか、グツグツに煮え立つ麻婆豆腐は熱そうだ。
飯にザーサイ、ミニサラダと杏仁豆腐が付いている。
いや、豪勢じゃんか。
トロミが付いた麻婆豆腐を、添えられていたレンゲで掬う。
口へ入れると、ガツンとな。
熱さと辛さが口内で暴れる。
ほどよく炊けた飯を口へ。
こら、堪らん!
辛いことは辛い。
辛いんだが、旨味も凄い。
こりゃぁ、当たりだぞ!
まぁ、辛いのが苦手なヤツなら飛び上がるだろう。
だが、俺には、ちょうど良い。
いや、もうちょい、辛くしても良いか?
ん?
机には、ラー油と山椒が。
山椒は花椒っう、中国山椒らしい。
コイツらを加えって、っと、な。
おほっ!
こらぁ、堪らんわい!
さらにガツンって来たぜっ!
飯が進む進む。
む?
ランチにて、お代わり自由?
良いねぇー
で、飯をさ。
3回も、お代わりしちまったぜ!
食後の杏仁豆腐も美味かった!
美味かったが…
アフターコーヒーが、タダで付く?
マジで?
当然、貰いましたが…なにか?
で、支払いですが…ワンコイン?
え?
500円?
うせやろ?
街中で食べたら1500円はする。
いや、下手したら超えるんじゃね?
杏仁豆腐はミニで無く、普通サイズだったしな。
飯も、多分だがコシヒカリを模した合成米だ。
麻婆の味も良く、幾ら合成食材とはいえ、高級食材に似せるほど高くなる。
このクラスで、この値段はおかしい。
思わず尋ねたらさ。
「入店時にご提示頂いた、社員証による割引でございます。
武道様は上級社員ですので、この値段となります」
だとさ。
いや、割引し過ぎじゃね?
まぁ、得したっうことで帰ることに。
その際にな。
『自宅なら、食べた料理を凌駕する品を、ご提供できます。
しかも材料が支給されますのでタダです。
できましたら、ご自宅で、お食事なさって下さい』ってさ。
マジかぁ!
安くて得した、ってぇ思ってたんだが…
実にぃ、残念です!




