0021
結構、苦労したシカ型機獣を討伐した後も、行先にシカ型が現れる訳でな。
避けれる時は避けつつ進むが、どうしても避けれないケースがさ。
そんな時は実弾ライフルにて関節部を狙い、動きを阻害してから実剣で対処だ。
首の一部にさ、構造的に脆い箇所があり、そこを狙う。
このやり方が1番効率的で、かつ実弾の減りが少ないんだわ。
オオカミ型やシカ型にイノシシもだが、クマ型はさぁ、さらにキツかったよ。
図体デカいクセに素早いし、爪を弾丸かのごとく打ち込んで来やがった!
機体損傷は避けれたが、装甲が何箇所か削れちまったよ。
とほほっ。
しかしなぁ、リアルで出逢ったら命はないだろうに、このゲームでは動けるもんだわ。
ってもさ、最初は接近戦をする気はなかったんだぜ。
だけどな、マチルダさんから「遠距離や中距離での接敵は危険にて、即座に接近戦をっ!」ってさ、焦ったように告げられたらさぁ。
指示に従い接近戦をした訳だが、えらくキツかったぜ。
なので、マチルダさんに説明を求めた訳なんだか…
「あの敵機は、高威力の拡散型エネルギー波を放ってきます。
避けるのは厳しく、被弾すれば撃破されてしまう危険もあるのです。
ただ放つのに溜めが必要らしく、近接戦ならば大丈夫との報告がですね」
そう教えてくれた訳なんだがな…
初見殺しぃっ、止めぇやぁっ!!
この近接戦もな、なかなかにキツい。
マチルダさんの指示を聞き、咄嗟に接近した途端に噛みついてきた。
慌ててバックステップにて避けるとな、空かさず立ち上がり両手をハグする前のように広げやがる。
バカ目っ!胴がガラ空きだぜっ!
そう思い、俺はヤツの懐へ…
「危ないっ!」
マチルダさんの悲鳴に似た声が!
咄嗟に反応した俺は、右へ飛び退くようなサイドステップを。
左右交互に振り下ろされる、ヤツの豪腕!
風切り音が、恐ろしい。
掠った装甲がさ、削れるように剥ぎ取られたぜ。
前は危険だ。
っとなると、当然後ろとなる訳なんだが…
後ろは後ろで危険でなぁ。
俺へ倒れ込んで来やがんのっ!
サーシャムよりも、遥かにデカい機体だ。
あんなのが倒れ込む場所へ居たらさ、ノシ烏賊にされちまわっ!
なんとか行動パターンを読んで、隙を見付けたら攻撃。
焦ってはいけない。
ヤツの一撃は脅威だ、当たれば、ただでは済むまい。
てな訳で、徐々に削っていったんだが…
まさかさぁ、爪が射出されて飛んでくるなんざぁ、想定外すぐるぅっ!
これが掠り装甲が、追撃を辛うじて避けたオレは、偉いっ!
だが、肩パッドに相当する装甲を持って行かれたよ。
トホホホホッ。
それでも、なんとか撃破してな、今はさらに先へと。
そしてな、それは唐突に。
傾斜を上がり切ると、海がっ!
やったぜっ!
砂浜ではないが、岩場の海岸線がさ。
う〜ん、やはり海は良い。
実に良いものだ。
思わず景色に見入っているとな、マチルダさんからさ。
「あちらに基地が見えますでしょうか?
あの基地へ、ご帰投願います」
だってさ。
どうやら俺は、知らない間に次のエリアへ着いたみたいだわ。
まぁ、良いか。
さて、帰投しますかね。




