0109
ビル内での移動なんだが、広いから動く歩道がな。
エスカレーターの平ら版って、言えば良いだろう。
以前は疲れて、コレに乗って移動していたんだが。
筋肉痛が治った後には、体調が良くて乗る気がな。
っか、さぁ。
体力が、余りに余って滾る感じに、なってんだよ。
だから乗らずに歩く、てぇか、軽く小走り気味に。
エレベーターなんざぁ、使いませんって。
階段を軽やかに、段飛ばしで上がってんよ。
なんかさぁ、息も切れないんだが?
「これが、筋肉痛後の、超回復ってヤツか?」
『マスター?』
「なんだ?」
『筋肉断裂直前ですが?
それに、超回復で説明できる範囲を、超えているかと』
いや、そんなツッコミは、要らんですよっ!
階段を上がり切り、っても五階程度だがな。
『一階辺りの高さが、通常ビルの1.5倍となります。
ですから七階以上を駆け上がったコトになりますが?』
一々、ツッコまんで、よろし!
で、汗一つ掻かずに、目的のフロアへと。
透明なウィンドウが宙に投影されている。
このウィンドウへルート案内が表示され、それに従っての移動だ。
これ、モバイル制御で投影される機能でな。
様々なシーンで役立つ機能では、ある。
あるんだが、毎回は、少々鬱陶しい。
だから、普段は歩きながら使わないがな!
そのウィンドウに投影された案内に従い、健康診断センターへと。
予約時間よりも、多少早いか?
『30分前は、早いではなく、早過ぎる、では?』
「良いんだよ!
遅れるよりゃあ、よっ!」
ったく、煩せぇなぁっ!
入ってから受付へと。
ドロイドでは無く、生身の人間だな。
『雇用問題もありますので、全てをドロイドで賄うのは、法律にて禁止されております。
特に医療機関では、補助的な使用以外、人で賄うコトとなっておりますので』
まぁ、身体を治したり、検査する場所で、血が通わぬ対応はなぁ。
そらぁ、敬遠されるか。
受付にて、名乗ったのだがな。
「あーっと、お父様は、後から?」っと。
ん?
お父様?
「いや、父は来ませんが?
なんで父が、関係するので?」
訳分からん!
「いや、成人検診ですが?
まさか、君が受けるとか?」
はい?
俺が受けたらイカンの?
俺が受けに来たんだが?
「当然、申し込んだ私が受診しますが?
何故です?」
「はい?
貴方が、武道 輝様だと?」
何を言ってんだろ、この人?
「むろん、私が武道 輝だが?」
「揶揄っておられます?」
なんか怒られた。
意味分からん!
俺と受付嬢が揉めてるとな。
「やはり、そうなっていましたか」っと。
誰?
うや、嶋咲さん?
どったの?




