♥ 飲食街 3 / 飲食店 3 / 夕食 3
エノ
「 事件じゃあるまいし… 」
玄武
『 此は事件だぞ。
立派な犯罪行為だ 』
セロフィート
『 玄武さんの言う通りです。
悪戯では済みません。
お店の信用問題にも関わりますし、此は悪意のある犯行です 』
エナ
「 大袈裟過ぎない?
新しい料理に変えてもらえば済む問題じゃないの? 」
玄武
『 エノは甘ちゃんだな。
──其処の店員、此の店のオーナーと料理長を此処へ連れて来い 』
店員:B
「 ──えっ??
僕がですか?? 」
セロフィート
『 お願いします。
お店の沽券にも関わる一大事です 』
店員:B
「 ──はっ、はい!!
直ぐ呼んで来ます!! 」
玄武とセロフィートに声を掛けられた男性店員は、血相を変えて厨房へ向かったみたい。
エノ
「 一寸…オーナーと料理長を呼び出して何する気? 」
セロフィート
『 話をするだけです 』
玄武
『 話し合いで解決すれば良いがな 』
エノ
「 解決させてよ!
問題だけは起こさないで…… 」
セロフィート
『 問題を起こしてくれたのは彼です 』
エノ
「 兎に角、穏便にね 」
玄武
『 相手の出方次第だな 』
エノ
「 夕飯は何時食べれるのよぉ…… 」
変な事になっちゃったなぁ、もう……。
エノ
「 ──一寸ぉ、店員さん!
貴方、余計な事してくたよね!
私は唯、家族と美味しい夕飯を楽しく食べたかっただけなの!
何で邪魔するのよぉ!
余計な事をするならするで、ちゃん相手を見極めてからしてほしいのよね! 」
玄武
『 エノ、そう責めるな。
其の店員には人を見る目とやらは無さそうだ。
仮にあったとしても大した事ない 』
エノ
「 ………………そうね…。
……はぁ……此ならエーミン城で済ませれば良かったんじゃないのぉ? 」
セロフィート
『 そう言わないでください。
飲食店デビューは避けられません。
少しきつめの洗礼を受けたとでも思いましょう 』
エノ
「 何が洗礼よ!
最もらしい言葉で正当化したって、此はガチで悪質な嫌がらせだからね!
──全くもう!!
良くも主の目の前で、こんな酷い仕打ちをしてくれたもんだわ!
ニュイちゃん、此の躾のなってない馬鹿店員に酸シャワーを御見舞いしてあげちゃいなさい! 」
ニュイ
「 ニュー♪♪
ニュニューニュ! 」
セロフィート
『 お止めなさい。
店内で酸シャワーを撒き散らすのは良くないです 」
玄武
『 人気の無い路地裏で気の済む迄遊んでやればいいだろう。
後でな 』
ニュイ
「 ニュ〜〜 」
セタちゃんの料理に虫の死骸と髪の毛を入れた可能性の高い犯人かも知れない店員を悪者にして弄る。
別に良いよね?
其にしてオーナーと料理長は何をしてるのかな?
エノ
「 一寸ぉ〜〜。
来るのが遅いじゃないの??
若しかしてクレマとかモンペアとかって思われてる?? 」
セロフィート
『 エノ、異世界にそんな言葉はないです 』
エノ
「 あ〜〜〜……そうだったよね…。
じゃあ、 “ 厄介なお客様 ” って感じに思われてるかな? 」
玄武
『 “ 厄介なお客様 ” の原因を作ったのは、そいつだがな 』
エノ
「 そうね…… 」
店員:B
「 ──御待たせ致しました。
オーナーと料理長をお連れ致しました 」
セロフィート
『 有り難う御座います、店員さん。
御足労を御掛けしました。
エノ、彼にチップを渡してください 』
エノ
「 チップ??
チップってお金?? 」
セロフィート
『 サービス料です。
銀貨10枚でどうでしょう? 』
エノ
「 ぎ…銀貨10枚?!
1.000円も渡すの??
呼びに言ってもらっただけなのに?? 」
セロフィート
『 エノ、渡してください 』
エノ
「 分かったわよ…。
チップで銀貨10枚ね…… 」
色々と納得が出来ないけど、セロフィートの微笑み圧が半端なく感じたから、私はセロフィートの言う通りにして店員へ銀貨10枚を渡す事にした。




