──*──*──*── エーミン城
──*──*──*── エノの部屋
《 裏街 》を出たら寄り道しないで真っ直ぐにエーミン城── 元ルッグルクリ城 ──へ向かった。
何故かエーミン城の扉の前で待っていてくれたヴィパネラ皇女に声を掛けて、私の為に用意してくれた部屋へ案内してもらった。
そして今、セロフィート,玄武,ニュイちゃんと私は、私の部屋の中に居る。
私が寝る為に用意された最上級のベッドの上には、奴隷商で買った傷だらけの奴隷少年を寝かせている。
ベッドに寝かせる前にセロフィートが古代魔法の中にある洗浄魔法を使って奴隷少年の身体と衣服の汚れを落として綺麗にしてくた。
洗浄魔法って言うのは、態々洗濯をしなくても良いように考案された魔法で、「 日常生活から大変な洗濯作業を無くして楽しちゃおうぜ! 」っていうコンセプトで誕生した便利魔法らしい。
洗浄魔法を使うと態々入浴をする必要も無くなるし、食器洗いなんかも楽々な魔法だったりする。
手間暇の掛かる面倒な掃除にも活躍してくれる全面的に有り難い魔法なんだとか。
どんだけ楽してグータラしたかったのかしらね、天界人の末裔の古代人の人達は!
言っちゃえば、全部私が【 小説家でいこう! 】に投稿してた作品の為に考えた設定なんだけど……。
エノ
「 ──セロ、本当に大丈夫なんだよね?
原料がヤバい薬じゃないよね?? 」
何で私が薬の効果じゃなくて原料に拘るのかと言うと、陸でもない原料を使って作られている薬が多いからなの!
作品を投稿していた当時の私は心を病んでいたんだろうな……って思う。
薬の効果は絶大で、外れは一切なし!
だけど、其の代わり薬の原料を犠牲にしていた。
本来は薬草を使って薬を作るものだけど、私が考えた薬の原料は──、雑草,雑草根,苔,毒草,毒花,蛞蝓,ゴキブリ,幼虫とかetc.etc.────。
此処にも上げれないような激ヤバい物を原料に使って作らせてた訳です。
そうです、全部、私の所為でっす!
テヘペロ★
そんな事は横に置いといて、今まさに、セロフィートが奴隷少年に原料不明の薬を飲ませてる訳で──。
少年が大丈夫なのかハラハラするぅ!!
セロフィート
『 ──後は意識が戻るのを待てば良いです 』
エノ
「 意識が戻る迄…… 」
玄武
『 良かったな 』
ニュイ
「 ニュ〜〜ニュ 」
エノ
「 助かるんだよね?
…………セロ、其は本当に大丈夫な薬なんだよね? 」
セロフィート
『 心配し過ぎです。
正真正銘正規の薬草で作った薬です。
衰弱してる子供に問題作は使いません 』
エノ
「 そう……、良かった…。
──其にしても此の子に金貨5枚も支払うなんて、セロも無茶するよね 」
セロフィート
『 そうでもないです。
金貨5枚で買えたのは逆に幸運でした 」
玄武
『 どういう事だ? 』
セロフィート
『 彼を見た目だけで判断すれば、人狼族です。
奴隷商も彼の事を人狼族だと思い込み、微塵も疑ってませんでした 』
エノ
「 違うの? 」
セロフィート
『 ニュイさんは亜人種を見る目もあるようです。
彼は人狼族ではなく、白狼族です。
恐らく数少ない生き残りです 』
エノ
「 白狼族??
白狼族って確か、古の人獣族で、『 存在してた事すら幻 』って言われてる白狼フェンリルの末裔──だったよね? 」