♥ 裏街 7 / 奴隷商 7 / ファーストコンタクト 7
セロフィートは受け付けカウンターの上にドンッ──と布袋を置いた。
布袋からジャラジャラ──という音がする。
きっと多分、布袋の中には1枚10.000円する金貨が10枚入ってると思う。
私にとっては10万円だけど、≪ タココミエット大陸 ≫の陸民にとっては、金貨10枚は銀貨が1.000枚分の価値がある。
病を患ってて死にかけてる人獣族の奴隷少年に金貨10枚を出すなんて事は、多分だけど何処にもないと思う。
此処は奴隷商だよ。
足下を見られてぼったくられたりしないよね?
セロフィートなら被害になんて遭わないだろうけどね!
ダンディなオジ様
「 こ……こんなには頂けません!!
どうか納めてください 」
セロフィート
『 奴隷は売り物でしょう。
買わなければ此の奴隷はエノの物にはなりません。
其では困ります。
せめて金貨5枚は受け取ってください 』
ダンディなオジ様
「 ………………分かりました。
金貨5枚でそちらの奴隷をエノ様に御売り致します。
主従関係を結ぶ為に必要な儀式を行う為の契約書にサインをお願い致します 」
エノ
「 は、はい 」
セロフィート
『 ワタシが書きます 』
ニュイちゃんを抱っこしてる私の代わりにセロフィートが契約書にサインをしてくれた。
ダンディなオジ様
「 有り難う御座います。
此より奴隷の胸── 心臓の上に ──エノ様と主従関係結ぶ為の奴隷紋を刻ませていただきます 」
エノ
「 は、はい… 」
奴隷紋かぁ。
漫画やアニメで見た事がある。
確か……、インクを入れたの小皿の中に主になる人の血液を入れたりするんだよね。
此処でもそうなのかな??
一寸ドキドキして来ちゃった!
ダンディなオジ様
「 ──御待たせ致しました。
インクの入った小皿にエノ様の血を御入れください 」
来たーーーーーー!!
私はダンディなオジ様から針を渡された。
此の針で指を刺すんだよね?
痛そうだけど、此の子を助ける為だもんね!
針で指を刺すぐらい、どうって事ないんだから!!
私は針で指を刺して、小皿の中に流れ落ちる血を入れた。
私の血が入ったインクの色が変わった。
ダンディなオジ様は、小皿のインクに1本の筆の毛を入れた。
筆先はインクを1滴残らず吸い取ったみたい。
ダンディなオジ様は、奴隷少年の胸に筆先を当てた。
其の途端、胸に奴隷紋が勝手に刻まれたの!
凄い!
魔法みたいっ!!
ダンディなオジ様
「 おめでとう御座います。
此方の奴隷は只今を持ちまして、エノ様の奴隷となりました。
どうぞ末永く──…………あぁ…申し訳ありません……。
どうか……其の奴隷を見捨てないでくださいませ…… 」
ダンディなオジ様は涙脆いのかも知れない。
気を失っている少年のか細い手を優しく握りながら「 幸せになるのですよ 」って言葉を掛けてくれた。
エノ
「 そんな事しません。
此の子は今から私の大事な家族になったんです。
元気になります! 」
セロフィート
『 エノ、一旦エーミン城へ戻ります。
此の子の治療をします 』
エノ
「 うん! 」
私達に深々と頭を下げてくれるダンディなオジ様に御礼を言ってから奴隷商を出た。
セロフィート,玄武,ニュイちゃんと一緒に《 裏街 》を出た私は、エーミン城へ向かって歩き出した。




