♥ フィールド 14 / テイム・モンスター 3
セロフィート
『 断ち切る…です?
いいえ。
貴方が此から出会う怪物と2度と絆を結べないように完全に絶ちます。
貴方はテイムを出来なくなります。
貴方の元に残る3体のモンスターだけを大切に育ててください 』
男:テイマー
「 はぁぁぁぁ!?
何、ふざけた事を言ってやがるんだ!!
出来る訳ねぇだろうが!! 」
玄武
『 出来るぞ。
お前は自らモンスターとの絆とやらを踏みにじったからな。
分からないとはテイマーが聞いて呆れる 』
男:テイマー
「 黙って聞いてれば好き放題言いやがって!! 」
セロフィート
『 其の前に貴方には、ある体験をしてもらいます 』
男:テイマー
「 はぁぁあ!?
体験だと?? 」
セロフィート
『 貴方が心を入れ替える切っ掛けになれば良いですけど…。
期待はしません 』
セロフィートが言い終わると同時にスライムちゃんの飼い主の姿が変わった!?
足下に魔法陣が現れて光ったって事は、セロフィートが古代魔法を発動させたって事になる訳で──。
セロフィートはスライムちゃんの飼い主に一体何をしたの??
玄武
『 蜘蛛の怪物か。
不気味さと気味悪さが際立ってるな 』
エノ
「 ──きゃあぁぁぁぁッッッ!!!!
ばっ、化け物蜘蛛ぉ〜〜〜っ!!
気持ち悪いっ!!
早くどっかにやってぇっ!! 」
目の前に現れたのは、ヘルメットぐらいの大きさをした模様も姿も気持ち悪い蜘蛛の怪物!!
エノ
「 何処から現れたのよぉ?! 』
玄武
『 反応も上々だな 』
セロフィート
『 エノ、落ち着いてください。
此の蜘蛛はティッキーゴイスさんの飼い主です。
古代魔法で一時的に姿を怪物へ変えました 』
エノ
「 えぇっ?!
そんな事が出来ちゃうの??
………………古代魔法って恐いわね…。
──で、スライムちゃんの飼い主を怪物にしてどうするの?
何か考えでもあるの?? 」
セロフィート
『 彼には今から明日の日の出迄、此の姿のまま城下町の中で過ごしてもらいます。
人間から受ける容赦のない非道な暴力,暴行,虐待,仕打ち…等々や怪物の気持ちを直接肌で体験してもらいます。
少しはティッキーゴイスさんの辛さや苦しさを分かるかも知れません。
日の出迄、生きていれば人間の姿に戻れます。
日の出を迎える前に死んでしまえば、怪物の姿のまま清掃屋に死骸を回収されて処分されます 』
エノ
「 えっ??
其は……幾らなんでも酷いんじゃ…… 」
玄武
『 酷いものか。
此は謂わばコイツが生まれ変わる為のチャンスだ 』
エノ
「 生まれ変わる為のチャンス? 」
玄武ったら「 コイツ 」呼ばわりしちゃってるぅ……。
玄武
『 心掛けを切り替える為のチャンスだ。
人間は簡単には変われない。
此のチャンスは無駄に終わるかも知れないがな 』
エノ
「 ………………だからって……死んじゃったら蜘蛛の姿のままで……捨てられちゃうなんて……。
やり過ぎだよ…… 」
玄武
『 やり過ぎでもないな。
コイツは今迄も自分勝手な都合で、多くのテイム・モンスターを間接的に見殺して来た男だ。
生温いぐらいだぞ 』
エノ
「 ………………そ、そうなの……スライムちゃん? 」
ティッキーゴイス
「 ニュ〜〜〜……ニュニュ! 」
セロフィート
『 夢でない証拠として、人間に戻れたらテイムは出来なくなってます。
──では城下町の中で1番人々の往来の多い場所へ転移させます。
精々逃げ回り、短くて長い怪物ライフを堪能してください。
ふふふ♪ 』
セロフィートは楽しそうに微笑むと古代魔法を発動させた。
多分、転移魔法だよね?
蜘蛛の怪物に変えられたスライムちゃんの飼い主は、淡く光る魔法陣の光に包まれて消えちゃった……。
セロフィートのする事が妙にえげつないって気がするのは、私の気の所為なのかな??




