No.62:粘りと出塁
佐藤『元ちゃん、甘甘だよ。ありゃー打たれるわ。』
森『ゴメンゴメン。立ち上がりはどうしても苦手なんだよね。』
佐藤『ま、それで1点で済んだから良かったけどな。次のイニングからは修正頼むよ。』
森『おっけ!』
『1回の裏、名関高校の攻撃は、1番、サード、江本くん。』
小野『江本、まず出ろよ。』
江本『任せろって!』
村田(あー。なんであんな遅球ノーコン野郎から1点しか取れねえんだよ。)
江本『来いよ。村田くん。』
村田『雑魚が出しゃばんな。』
江本『言ってくれるじゃん。』
西口(今日の村田は前回登板に比毛を取らないくらいいい。)
(押して押して一気に試合を決めるくらいでいいぞ。)
………
カキーンッ!!
『ファールボール!!』
江本(前飛ばねぇ…。めちゃんこ伸びるぞこいつのストレート…。)
《これもファールで次が8球目!!》
村田(うっざ。粘りすぎなんだけど。)
西口(落ち着け。当てるので精一杯だ。)
村田(大人しく、三振してればいいんだよ。)
ビュッッ!!
江本(外角ストレート!いやっ、変化球か!)
カクッッッ!!
ズバァァーーンッ!!!
《空振り三振!!1番江本、ファールで粘りましたが最後はスライダーに空振り三振!》
小野『どう?最後のスライダーだよね?』
江本『あぁ。あとストレートもかなり速い。しつこくいけ。』
小野『おっけ。』
『2番、センター、小野くん。』
《ここで打席に先程守備でファインプレーを見せている小野が入ります。》
西口(こいつは足速い。セーフティ警戒だぞ佑介。)
氷室(わかってる。)
《さあ初球!!》
スッッ………
西口(いきなり来たか!)
《セーフティバントの構え!》
村田(やりたきゃ勝手にやってろ!)
ビュッッ!!!
ズバァァーーンッ!!!
『ボール!!ワン!』
村田(は?入ってね?)
西口(揺さぶってくるか。)
《さぁ2球目!!》
ビュッッ!!!
スッッ………
氷室(またセーフティ!!)
ズバァァーーンッ!!!
【144km/h】
『ストライク!!ワン!!』
《小野は今度もセーフティバントの構えを見せましたが引いてボール!!》
村田(なにがしてぇんだてめぇ。)
ビュッッ!!!
小野(低い!)
ズバァァーーンッ!!!
『ストライク!!カウント1ボール2ストライク!!』
小野(今の低めも思ったよりかなり伸びてストライクゾーンか…。かなり完成度高いな…。)
《追い込んでからの4球目!!》
カーン!!
『ファールボール!!』
………
カーン!!
『ファールボール!!』
《これもファール!2番小野、粘って粘って次が10球目!!》
村田(オラッ!!)
ズバァァーーンッ!!!
【141km/h】
小野(………。)
『ボール!!フォア!!』
《粘ってフォアボール!!最後も惜しいコースでしたが小野が見分けてフォアボール!!》
西口(江本といい、小野といいめっちゃ粘ってくんな。)
小野(あのストレートをまともに打ちにいっちゃキツい。こうやって逃げながらでもいい。俺の役割は塁に出ること。)
村田(1番の奴といい、今の2番の奴といい、前に飛ばないだけだろ。)
『3番、ショート、水谷くん。』
《ワンナウトランナー、一塁で打席には3番の2年生水谷!》
西口(水谷は要注意だ。)
村田(負けっかよ。)




