No.63:揺さぶり
『3番、ショート、水谷くん。』
佐藤『雄史。打てなくてもまだ俺がいるからな。』
水谷『はい!気楽にいきます!』
《ワンナウトから2番の小野が粘ってフォアボールをもぎ取ってワンナウト一塁。》
西口(慎重に入るぞ。)
ビュッッ!!
カクッッッ!!
ズバァァーーンッ!
【128km/h】
『ストライク!!ワン!!』
《初球はスライダーをコーナーに決めてきました!ストライク!》
西口(よし。その感じだ。)
《さぁ2球目、セットポジションから、》
ダッッ………
西口(早くも仕掛けてきたか!)
《ランナースタートを切った!! 》
ズバァァーーンッ!!!
『ストライク!!ツー!!』
西口(こんのっ!)
ズザザザザザ!!!
『セーフ!!』
西口(くそっ。足速ぇーな。)
《俊足の小野が盗塁成功でワンナウト二塁と一打得点のチャンスを作りました名関高校。》
村田(ちょろちょろめんどくせーな。アイツ。)
西口(だが追い込んだ。押し切るぞ。)
ズバァァーーンッ!!!
水谷(はやっ。)
《空振り三振!!3番水谷、インコース高めのボール気味のストレートにバット回って3球三振!!》
『4番、キャッチャー、佐藤くん。』
江本『さっとう!打てよ!』
萩森『さっとー!』
西口(二塁ランナーのリードくっそでけぇ…。牽制刺しに行け。)
村田(はいよ。)
ズバーン!
『セーフ!!!!』
村田『ちっ。』
西口(戻り速いな。)
小野(さっとう。打ってよ。)
村田(リードでけぇんだよ。おらっ。)
《再び二塁牽制。これもセーフ。》
小野(俺の役割は出来る限りピッチャーの集中力を削ぐこと。)
村田(くっ………。リードでかすぎ…。)
小野(牽制はそんな上手くない。もう一歩いけるかな。)
慶野(リードでかくなった?それはやりすぎじゃない?)
ショート慶野がまた二塁牽制のサインを出す。
《再び二塁牽制!!これもセーフ!ピッチャー村田、執拗に二塁ランナー小野を警戒して牽制をします!》
小野(牽制してくれればしてくれるほど癖も分かるようになる。一石二鳥だ。)
西口(ランナーは俺に任せろ!お前はバッターに集中しろ!)
《さあ3球二塁牽制を挟んで佐藤への第1球!!》
ズバァァーーンッ!!!
『ボール!!ワン!!』
ズバァァーーンッ!!!
『ボール!!ツー!!』
《4番佐藤にはボール先行!》
佐藤(置きに来たらいただくよ。)
《さあ第3球!!》
ズバァァーーンッ!!!
西口(よし。)
《インコースのストレートでまずひとつストライクを取ってきた!》
佐藤(かなり速いね。打席に立つとよーく分かる。)
ズバァァーーンッ!!!
西口『ナイスボール!!』
『ストライク!!カウント2ボール2ストライク!!』
《アウトローにストレートがズバッと決まってカウント2-2の平行カウント!!》
佐藤(今のは厳しいかな。でもまだツーストライク。打ち取られたわけじゃない。)
小野(もっと集中力を削がないと………。)
村田(またリードでかくなりやがって。こんにゃろ…。)
西口(ランナーは放っておけ。こっち集中しろ。)
《さぁカウント2-2からの5球目、セットポジション。》
《投げる!!》
ビュッッ!!!
佐藤(外角真ん中!!打てる!!)
西口(かかったな。)
カクッッッ!!
ブンッッッ!!!
村田『よっしゃ。』
《空振り三振!!ワンナウト二塁のチャンスも3番水谷、4番佐藤が連続三振で名関高校無得点!邦南高校先発の村田は初回全てのアウトを三振で奪いました!》
西口『いいボール来ていたが、ランナーに意識奪われてカウント悪くしたのは褒められんな。煽られて煽りに乗っちゃ相手の思う壺だ。』
村田『ま、三振取ったしオッケーオッケー。』




