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No.14:走攻守三拍子

『まず守ります、邦南高校のピッチャーは、大場くん。』



バックネット裏のアナウンス席からウグイス嬢の声が響く。


『キャッチャー、西口くん。』



村田『なあ。』


原田『どうしたの?』


村田『長久手商業って強いのか?』


原田『うーん、弱くはないけど、強くも無いって感じかな。この時期に練習試合してるだけあって春の県大会には出てない。でもブロック主催の瑞穂大瑞穂に善戦してたし、なめてかかるとやられるかな。』


村田『県大会出てないのかよ。まあ、とにかく大場をマウンドから引きずり下ろしてくれねえと。』


原田『ハハハ…。直政、罰走しててこの前の実戦打撃の大場さんのピッチング見てないもんね…。』


村田『?』


原田『正直あの人が打たれる姿は想像できないよ…。』




ズバァァーーーンッッ!!!!




『ストライッッ!!バッターアウッ!!』




西口『ナイボール!!』


大場(今日はツーシームを試したい。先頭は大事に行ったが、次からはツーシーム中心の組み立てていくぞ。)


西口(わかってますよ。)






カキィーン!!





西口『ショート!』




慶野『オッケー!』





『アウト!!!』






カキィーーーンッ!



林(よしきた!)





西口『セカン!』

(少しキツいか?)




大場(あちゃー。甘く入っちまった。ライト前…)




パシッッッ!!



林が足を素早く動かしてなんとか追い付く。



大場(あれを捕るか!?)




林(いきなし最初っからアピールできるなんて思うてへんかったわ。)



酒井(大騎さすがだな!!)



大場『あっ…。やべ。』




林(って何でやねん!!)


西口『翔真先輩ベースカバー!!』



大場『すっかり遅れた!!』






『セーフ!!』




大場(いかんな。今のは完全にミスだ…。)



林(せっかくの見せ場やったのにぃー!)



西口『翔真先輩そーゆーとこですよ!』


大場『すまん!』



川越(詰めが甘い。右方向への打球にはどうであろうと条件反射の様な勢いで反応しないと。)



大場(明らかなヒットだと思ったから反応が遅れた…。)


西口(にしてもいまのを捕るか…。打った瞬間の一歩目、それに打球まで追い付く速さ、球際、…林の守備力が垣間見られたな。かなり上手い。)





大場(まぁこの程度の打線3人で終わらせっから。)



ヒュッッ!!



西口(かかったな。)



酒井(うおっ!?牽制か!!)




パシッッッ!!







『アウッ!!!』




酒井(牽制上手すぎ…。)


林『ナイス牽制っすわ!大場サン!!』



大場『おまえもな。すまんな。ナイスセカン。』





川越『翔真、いまの守備はあり得ないな。自分で自分を苦しめてどうする。』


大場『はい。』


川越『林はナイスプレー。』


林『ありがとうございます。』



川越『この回まずは先制点だ。試合を有利に進めるぞ。』


『『ハイッッッ!!』』








カキィーーーッンッ!!







パシッッッ!!




氷室『あーっ!惜しい!!』


慶野(くそっ。当たりは悪くなかったけど…。)




『2番、セカンド、林くん。』





林(やったるで…。俺の高校初打席…。)





酒井『大騎!初球から積極的に狙ってけ!!』


林(せやな…。このピッチャー、球速は125キロくらい。速さは無いがコントロールはいい。)





ビュッッッ!!!




林(1年やからてなめてもろうたら困るで!!)





(狙うはアウトコース!!引き付けて、逆方向や!!!)





カキィーーーッンッ!!!!!




林(おっしゃ!ライトオーバーや!!)



酒井『よっしゃー!』

原田『ナイバッチ!!』




林(三塁いけるやろか!?)






(いや、)



林が二塁を回ったところでストップする。



西口『初打席でいきなりライトオーバーのツーベース!!やるじゃん!!』




林(まだ初回で、次はクリーンナップや。無理するところちゃう。)





川越(ほう。本人のなかでイケイケな流れのはずだが、冷静さは欠かさないか。状況判断も悪くない。前評判通りのいい選手だ。)





氷室(この程度のピッチャー打てなきゃ、)





(全国制覇なんて夢のまた夢だっつーの!)




カキィーーーッンッ!!!





西口『よし!ライト前!!いけるか!?』



島谷(三塁ランコー)

(タイミングはどうだ?打球も強い。回すか?止めるか?)




林(回してください!!)




島谷(よし!突っ走れ!!)






ガッッッ!!


島谷(?)




西口(コイツ…。足も速い…!)




相手ライトからの返球がくる。


氷室(タイミングは微妙か?)




林(なめてもろうたら困る言うてるやろ。)




スッッ


西口(タッチを完全にかわして…。)


ズザザザザザザ!!!!







大場『スライディングうっま。』




『セーフ!!セーフ!!』




林『おっしゃぁ!』


島谷(今の無駄の無いベース回り、そしてタイミングギリギリも軽くセーフにするスライディング技術…、そして素の足の速さ…。)


大場(バッティングと守備だけじゃなく、走塁もハイレベルかよ…。)


慶野(1年とはとても思えねえな。)



大場『ナイバッチ。そしてナイスラン。』


林『ども。まだワンナウト二塁やから、もっと点取っておきましょうや。』


大場『任せろ。』




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