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悲鳴

「へぇ、面白いね。」


「くっ!」


「そう睨まないでよ。僕には君の言葉も、心も分からないんだから。」


 ドクターは初めて見る大陸人に心が躍って三日三晩大陸人の身体を調べていた。

 それに神の眷属の身体も調べた事ないので徹底的に調べ上げていた。

 リビィは他の者が自分が読んでいるものがバレない様に心を病んでいる事で皆に合わせてもらっていた。

 神の眷属なら空気くらい止める事も出来るだろうと言う信頼と期待でもあった。


「それにしてもそろそろ話してくれないかな?君達の言語にも興味があるんだよ〜頼むよ〜」


「………………」


「あっ!さっきの拷問の事を怒っているのかな?ごめんよ。」


 あまりにも何も話さない大陸人に身振り手振りを使って語りかけているのだが、なにも反応を示してくれないと痺れを切らしたドクターは悲鳴でも聞くかと軽い気持ちで拷問をしたのである。

 ドクターは身体を痛めつけるのが目的ではなく悲鳴を聞くだけだら痛覚を敏感にする薬品を投与した。

 この薬品は元々魚をショック死させる為に開発された失敗品であった。

 魚用に開発された為、効果はメルビランに効いたが大陸人に効かせる為に微調整したが、そんなドクターにはお茶の子さいさいである。

 ただ思っていたより大陸人の忍耐力があったからか悲鳴を上げる事なく耐えてしまった。


「分かったよ。はい、お詫び。」


「はぁ?!!」


 ドクターは自分の腕を切り落として大陸人に手渡した。

 目の前で噴き上がる血飛沫を慣れた手つきで止血ドクターと自分の横に置かれたドクターの腕を交互に見て混乱して驚いていた。

 確かに拷問されてドクターに嫌悪と侮蔑の感情があったが、そんな感情は目の前で起こった意味不明な行動で打ち消された。


「うん?……そうか、ごめんごめん、君はまだ首しか動かせないんだったね。ほら、これで食べれるでしょう。」


「#/#&&#!!&&@#/#/&!!!」


「おお!初めて話してくれたね!感謝せずとも良いんだよ!!!僕の肉は美味しいとリビィ様も言ってくれた絶品さ!!!」


 悲壮感のある顔を感じ取る事ができなかったドクターは食事を喜んでくれていると自分の腕を美味しさは保証してくれと言っているのである。

 明らかに大陸人はやめて!!!と叫んでいるのにドクターの耳にはリビィに褒められた時のことを思い出していて悲鳴が歓喜の声に変換されてしまっていた。


「@/&/#&/&&////&&&!!!!」


「何してるんだ?!!」


「おや、メル様そんな焦ってどうしたのですか?」


 メルが大陸人を心配して診療所に訪れてみるとドクターが腕を無理やり食べさせようとする猟奇的な場面であった。

 急いでドクターの片腕を押さえて止めに入った。

 そんなメルの行動に疑問を持ちながら何に焦っているのか分かっていなかった。


「ちょっと意地悪したから。お詫びに僕の腕を上げようと思ってね。」


「…………そんな事する必要はない。それにこの人は嫌がっている。今すぐやめて治療してこい。」


「むぅぅぅ。」


 ドクターは最大の謝辞である自分の肉を渡す行為を拒否された事を不満に思いながら、大陸人はそうなのかと言う新たな知識と少し話していた大陸人の言葉を一言一句を頭の中で反芻させながら機嫌を取り戻していった。


「すまんな。色々他文化で困惑する事もあると思うけど安心してくれ。君が何もしない限り俺が守る。」


 メルはそう言うと床にぶち撒かれてある血を片づけ始めた。

 大陸人はそんなメルを見て内心困惑していた。

 自分はこの人と関わりが全くないのにこの人の目には慈愛がある事に気がついたのである。

 それに他の人にある捕食者の様な目が一切ないのである。

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