ゲットだぜ!
やっとコロナが治って気力と体力が戻って来たので投稿を再開します。宜しくお願いします。
「それがこのアカクラゲか?」
「あぁ、ソテーにしてみた。」
島に帰ったリビィとメルはビレイ達を集めてアカクラゲの料理を振る舞っていた。
「このアカクラゲは腐敗が早い。締めてから数時間、比較的冷たい海域を経由して来たのに島についた時には大半がダメになっていた。」
身体が思っていたより脆いせいでメル達の運搬時に掛かる圧にも耐えられず傷ついてもいた。
その上で鮮度低下が早い。
ソテーなど加工してみたが、やっぱりその場で食べるのが一番な餌である。
「だけど、此処からそれなりの距離で昼などに食べに行くのは俺くらいしか無理じゃないか?」
「そうだな。直線距離に遮蔽物がないからな。最高速度で行けるビレイなら食って帰っても余裕の時間があるだろう。」
今確認されているクラゲ壁に短時間で行けるのはビレイのみだった。
リビィですら行って帰るのには疲れるくらいの速度を保たないといけないのである。
最速のビレイ以外で行ける者はこの島には居なかった。
「好き勝手に食べるには腐ったものもあって厳選しないといけない。」
「まぁ、共喰いもしてるだろうから。そんな腐敗の数は多くないだろう。それでも十体に一体は腐敗気味で十五体に一体は腐敗している感じだ。俺じゃなかったら腹を壊していた。」
腐敗によってクラゲの毒がより強烈に合成されていたのだ。
死ぬ事はない毒だが、胃の強いリビィじゃなかったら一発で腹を壊す事になるのは確定していた。
「厳選方法は徹底した人海戦術が良いんだけどこの群れにそんな人員はありはしない。でも、あの量のクラゲを放置し続けるのはこっちにも影響が出る可能性がある為、放置するのは無しだ。」
今のところクラゲ壁の影響はここまで来ていないが、あの量のクラゲであるそう遠くないうちにこの辺りの海域も影響が出てくる事は分かりきっていた。
回遊魚には邪魔でしかない。
「じゃあ、どうするんだ?」
「そこで僕の出番と言うわけさ!」
扉がバァーンと開くと明らかに格好つけているハカセが現れた。
ずっと扉前でスタンバッテいた事は大半の者が気がついていたが、それを言うつもりはなかった。
「この装置を使えば一発さ!」
ハカセが見せたのは手の平サイズの球体だった。
僅かに魔力を感じれるその球はハカセが開発した捕獲装置である。
「この球には圧縮機能が付いている。対象を入力する事によって自動的に吸収、圧縮して大量に捕獲が可能!あのクラゲなこの一個で100はいけるよ!」
「大量に捕まえれるのは分かったが、腐敗したやつや腐敗仕掛けのやつはどうするんだ?」
ハカセはその言葉を待ってましたと言わんばかりのドヤ顔で皆を見ていた。
「この装置は生死判別が可能なのだよ。生け取りオンリーが出来るこの球に腐敗問題など粗末なもの!運搬も小型な球な上に獲物は球の中、傷つくこともない!中には急速冷凍で仮死状態にもなっている為!腐敗が早くても問題ない!全ての問題がこれで解決さ!」
物凄いものであるが、このハカセが開発したものがメリットだけだとは思えなかった。
「それで欠点はなんだ?」
「……………多機能な為、魔力消費が激しく捕獲中はずっと消費し続ける事かな。」
「魔石での代用は?」
メルが化石燃料である魔石は使えないのか、と疑問を呈した。
「すまないけど小型に際して魔石による魔力補給機能はつける事はできなかった。」
「それじゃあ、使えるものは少ないな。」
正確な魔力消費量は説明されていないが、こんだけの多機能であるそれ相応の魔力が消費されるだろうと推測できた。
「仕方ない。ハカセあるだけそれを渡せ。俺が使って捕まえて来る。」
「いや、さすがのリビィ様でもこの数は……」
「いいから。渡せ。後で使用感と改善点も纏めて提出する。」
自分の事を低く見積もられた事に不機嫌になったリビィはハカセを威圧して指図した。
それに怯えたハカセは素直に全ての捕獲装置プラス試してくれるならと試作品も全て渡した。




