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お買い物


わいわい話しているうちに家に到着した。


10年ぶりの我が家…相変わらずデカい。


「よし!それじゃあ渚?蒼海ちゃん?用意はいいね?」


「うん!」


「はい!」


「それじゃあせーのっ!」


「「「お帰りなさい!」」」


父さん達は玄関の前で僕にそう言った。

お帰りなさい。何年も言われてなかった。


最後に言われたのは…もしかしたら前世でかもしれない。



「た、ただいま… 」


僕はすこし恥ずかしがりながらそう言って玄関の中へと入っていった。


リビングへ行くと部屋中に様々な装飾が施されていて、壁には大きく【蒼空くん退院おめでとう!】と幕が貼ってあった。


「どう?驚いたでしょ?ママ達頑張って準備したのよー。今日は退院祝いでパーティーなんだからっ!」


「お兄ちゃん!退院おめでとうー!!」


「ありがとう………っ!」


僕はすこし潤んでいた。

こんな祝いをされたのなんて、前世を含めて初めてだったから。


「ほらほら!料理どんどん作るから渚も蒼海ちゃんもどんどん運んでいって!主役がお腹すかせちゃうぞー!」


「「はーいっ!」」


父さんはキッチンに入って準備していた料理を完成させていく。

それを二人がてきぱきと運んで机に並べていく。


机の上はあっという間に豪華な料理で埋め尽くされていた。

どれも華やかで美味しそうな匂いを漂わせている。父さんこんなに料理上手かったんだ…。


「よし!あらかた料理もでたし!始めようか!」


パーティーが始まる。

家族四人でご飯を食べて、笑いながら話をして。

こんなに楽しい時間を過ごしたのはいつ以来だろうと思うくらい楽しかった。



パーティーが終わり、僕は用意されていた自分の部屋に戻った。

赤ちゃんの時は一人部屋なんて無かったけど、もう10歳にもなる僕に父さん達が用意してくれていた。


どんな部屋なんだろうとドキドキしながら扉を開ける。


中は青い色で統一されていて爽やかな印象。

ベッドや机、テレビまである。


ベッドの上にはぬいぐるみが置かれていて、熊や兎など色々な動物たちが身を寄せあって置かれていた。


男の部屋としてはファンシーな感じがする。

青い色で統一されているためそこまでではないが、ぬいぐるみによって可愛さが出ている。


「男の子って、ぬいぐるみが好きになるのかな?」

僕はぼそっと呟いた。


青い色はもしかしたら僕の名前からなのかもしれない。

だとすると、ぬいぐるみの方は男の子基準ってことかも……


部屋の中にはほのかに花の匂いがしていて、甘い。

うん。色以外は女の子の部屋だと思った。


部屋の扉には鍵が付いていた。

前世では子供部屋に鍵を付けている家をあまり見たことがなかったから不思議に感じたけどこの世界では普通なのかなと思う。

何しろ僕はまだまだ知識が足りない。

早く学校に行って色々学ばないと……。



翌日、僕は父さんと買い物に出ていた。

昨日話していたとおり下着や普段着を買いに来たのだ。

普段着のなかった僕は今父さんのお下がりを着ている。


まずはじめに来たのは下着ショップ。

店の外観は前世での女性用下着専門店と変わらない……ので、入るのにかなり勇気が必要だった。

入るのに躊躇している僕を父さんが手を引いて中に連れていく。


中に入るときらびやかな下着が所狭しと並べられていて、僕にとっては目の毒だった。


「それじゃあ蒼空くんの選んでいこっか!」

父さんはそういうと僕そっちのけで下着を物色し始めた。


残された僕は周りの商品を見渡す。

サイズや色形ごとにわけられた下着。

よく見ると、ブラジャーは前世とあまり変わらないように見えたがパンツは女性用のそれとは違っていた。


形がトランクス。デザインはレースがついていたり、透けている部分があったりと前世の女性用下着と似通った感じだが形がちがかった。


確に男と女では形状が違うから履ける下着の形も変わってくるよなと思った。


不思議そうに下着を見ていると父さんが戻ってきた。両手いっぱいにブラジャーやパンツを持ちながら…。


そのあと僕はそれらすべてを鏡の前で合わせては変えを繰り返した。


「うーん…蒼空くんにはこっちかな?でもこっちの色もいいんだよなぁ………あ、店員さんすいませーん。このサイズなんですけど…」


父さんは結局、持ってきた下着を全て購入していた。

僕はというとかなりげっそり。まさか下着を買うだけであんな労力を使うとは…


女性の買い物は長いと前世では言われていたけど、どうやらこの世界では逆に男の方が長いんだな…



下着を買い終えた後は子供向けの洋服屋さんへ向かった。


ここもどうやら男の子専門店らしい。

男の割合が少ない割に専門店はあるんだなと思う。


店の中に入ると洋服がずらり。

ここはさっきの下着ショップと違って前世と似たような店だった。


(下着は女性っぽいのに服は前とあんまり変わらないんだな…)


しかし、よーく見てみると以前あった物が無かった。


骸骨系というのだろうか?ロックな感じと言えばいいのか?

とにかく、そういった類の服がなかった。

僕はそういう服を着たことがなかったので特に残念には思わなかったけど、他の人もそうなのかな?



子供向けの洋服ということもあってか、デザインは可愛らしいものが多かった。

前世の女の子の服までとは行かないが、かっこいいより可愛らしいを重視していると思う。


「さぁ!蒼空くん!たくさんお着替えしようね!!」


そういうと父さんはまた1人服を物色し始めた。

それを見てはぁとため息が出る僕。



結局、朝から買い物に出たのに終わったのは夕方を過ぎて母さん達が帰ってくる後のことだった。



昨日また完結済みにしてしまった…反省



そしてもうそろそろ並行してもう一つ作品投稿していこうかなと考えてます。

魔法物書いてみたいなって思ったり。



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